
- Copa Libertadores 2014コパ・リベルタドーレス 2014

約2年の沈黙を経ての戦列復帰 “皇帝”アドリアーノがピッチに登場
元ブラジル代表FWアドリアーノが711日ぶりに公式戦出場を果たす

▲ 2月13日に行われたリベルタドーレスの試合でベンチに入った元ブラジル代表FWアドリアーノ
アドリアーノ・レイチ・ヒベイロは1982年生まれで、来週月曜日(2月17日)に32歳を迎える。リオ・デ・ジャネイロのファベーラ(貧民街)に生まれ、麻薬の売人やコマンド・ベルメーリョ(赤軍)らが徘徊する中でサッカーに希望を見出した。地元の名門フラメンゴに入団してすぐに頭角を現すと、イタリアのインテルに入団。以降、セリエAやブラジル代表など第一線で輝き続けた。だが負傷や私生活でのいざこざなどに翻弄された2007年以降はコンディションの整わない日々が続き、やがてはブラジルへの無断帰国やアルコール依存症に陥るなど心身の不調がひどくなり、選手生活を一時中断せざるをえなくなっていた。
ここ数年はブラジル国内での入団と契約解除を繰り返し、2012年3月4日にコリンチャンスの一員としてサンパウロ州選手権に出場したのを最後に約2年ほどピッチから離れていた。しかし現役復帰を諦められないアドリアーノは、一時期極端に太ってしまった体の減量に励みながら代理人と協力して移籍先を探していたという。
このたびアトレチコ・パラナエンセに入団した理由を、アドリアーノは次のように述べている。
「リベルタドーレスに出場するクラブチームに入りたかった。リベルタドーレスはまだ俺が手にしていないタイトルで、この大陸でプレイするすべての選手の憧れでもあるからね。厳しい戦いが待っているのは承知の上で、チームを優勝させるために自分にできることを精一杯やりたいと思っている」

▲ 85分からピッチに登場したアドリアーノは、試合終了までの約8分間ピッチでプレイ。一時期極端に太っていた体型もだいぶ引き締まっている印象だ
今年から監督に就任したスペイン人のミゲル・アンヘル・ポルトゥガル氏は、3人目の交代枠として85分にアドリアーノを投入した。711日ぶりに公式戦のピッチに立った背番号30は、試合終了までの約8分間出場。チャンスらしいチャンスは巡ってこなかったが、試合終了後のアドリアーノはインタビューに応じた際、次のように語った。
「まず俺を受け入れてくれたアトレチコ・パラナエンセに感謝している。そして短い時間ではあったが、ピッチに立たせてくれた監督とチームメイトにも感謝だ。今日は自分のことよりも、チームがグループリーグの大事な初戦で勝ち点3を取れたことを嬉しく思っている。自分自身はもっとコンディションを上げていって、近いうちに試合でゴールを決めたい。とにかく選手として復帰できたことを幸せに感じている」
そしてこの試合唯一のゴールを決めたパウリーニョ・ジーアスは、アドリアーノに関するコメントを求められると次のように述べて歓迎した。
「我々のような若手中心のチームにとって、様々な大舞台を経験して修羅場をくぐってきたアドリアーノのような選手の存在は、きっと精神的な支柱になるはず。彼にいろいろなことを教わりながら自分もチームとともに成長していきたい」
2014.02.13
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