クレメンテ・ロドリゲスのデ・ジャ・ヴ? セントゥリオンがサンパウロで感じている疎外感
サンパウロに馴染めない元U-20アルゼンチン代表MFリカルド・セントゥリオンの苦悩

▲ 移籍先のサンパウロでチームに馴染めず苦悩しているリカルド・セントゥリオン(右)。入団会見では笑顔で意気込みを述べていたが…
1993年生まれで現在22歳のリカルド・セントゥリオンは、2013年のU-20南米選手権にも出場した元U-20アルゼンチン代表。昨年は名門ラシンで元アルゼンチン代表FWディエゴ・ミリートらとともに活躍すると、今年からはサンパウロに移籍してこれまで11試合に出場している。
しかしサンパウロではスタメンとして評価されているわけではなく、途中出場要員になっている。主力として重宝してほしいセントゥリオンにとっては、現在の処遇が不満のタネになっているようだ。
地元の FOX SPORTS のインタビューに応じたセントゥリオンは、サンパウロで抱えている自身の悩みを言葉にしている。
「私は多くの苦難に直面している。ラシンからサンパウロに来て、これまでになかった数多くの困難な状況にぶち当たっているんだ。サンパウロでの生活はとても難しい。記者の圧力も妙に気になる。練習にも参加はするが、練習が終わったあとはチームメイトとの雑談などをすべて断ってすぐ自宅に帰りたいんだよ」
リカルド・セントゥリオンはブエノスアイレスで先日行われたサン・ロレンソ戦の後、チームに帯同せずブエノスアイレスに残り続けたことをサンパウロから咎められて罰金の制裁を受けたばかりだ。元々チームメイトよりも1日長くアルゼンチン国内に滞在することを承認されていたのだが、セントゥリオンは2日以上ブエノスアイレスに残り続けたため罰則の対象となってしまった。
サンパウロでは過去に元アルゼンチン代表DFクレメンテ・ロドリゲスが在籍したものの、チームに馴染めず試合にも出られず1年半で退団に至った経緯がある。ブラジルの水が合わないアルゼンチン人選手は少なくないが、その一方でカルロス・テベス、ファン・パブロ・ソリン、ダリオ・コンカ、ビアンクッチ兄弟、エルナン・バルコス、パブロ・ギニャス、ルーカス・プラットなどブラジルの環境に順応して活躍する選手も少なからず存在している。
ここまでの状況からして、セントゥリオンが置かれている状況はクレメンテ・ロドリゲスのそれに酷似している。若きアルゼンチン代表候補は、ほどなくしてブラジルを去る決断を下すかもしれないが果たして?
2015.04.20
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