Campeonato Paulista 2020カンピオナート・パウリスタ 2020

公式戦の再開を手放しで喜べない事情 無観客でやればやるほど大赤字のスパイラルに

無観客試合を余儀なくされることによる主催側の深刻な赤字経営
▲ 7月22日に「コリンチャンスvsパウメイラス」が無観客で行われたアレーナ・コリンチャンスの様子
22日に再開したカンピオナート・パウリスタ(サンパウロ州選手権)。感染拡大が収束を見せない中でブラジルの州選手権は続々と再開に踏み切っているが、再開してもクラブチームの悩みは解消されていない。試合の開催によって生じる赤字問題が、各クラブに暗い影を落としている。

カンピオナート・パウリスタはCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)によって3月中旬から長らく中断していたが、7月22日に再開した。全試合を無観客にするなどの感染症対策を徹底して、第11節を無事に消化した。しかしこの事実は、ホームのチームにとっては財政を圧迫する結果を生んでいる。

たとえば、サンパウロの名門コリンチャンスは、22日に行われたパウメイラスとのクラシコでアレーナ・コリンチャンスにかかった営業経費を公開。結論から述べると、13万6千ヘアウ(日本円で約276万円)の大赤字だったという。

参考までに、アレーナ・コリンチャンスで観客を動員して行われた最後のクラシコ(パウメイラス戦)の収益は、299万ヘアウ(日本円で約6,063万円)とのことで、無観客試合を強いられることが主催側にとってどれほどの経済的打撃であるかが読み取れるだろう。

コリンチャンスは、アレーナ・コリンチャンス(エスタジオ・ド・イタケロン)の建設費用に関して、カイシャ・エコノミカ・フェデラル(ブラジル連邦貯蓄銀行)への分割支払いを2019年9月以降凍結の状態にある。現在、同銀行とコリンチャンスとの間では、前述の凍結解除に関する交渉が続けられているという。

2020.07.25
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