- Campeonato Brasileiro Serie B 2020ブラジル全国選手権 2部 2020
計画性や財政事情などが理由 クルゼイロに疑問を抱えていた“フェリポン”が今季終了前に契約を解消
元ブラジル代表監督のフェリポンことルイス・フェリッピ・スコラーリ氏が今季終了を待たずにクルゼイロとの契約を解消
▲ 今季の終了を待たずシーズン途中でクルゼイロの監督を辞任することになったフェリポンことルイス・フェリッピ・スコラーリ氏
クルゼイロは今季、1年でのブラジレイロン・セリエA(1部)昇格を目指していたが、シーズン前半につまづき低迷。昇格はおろか、セリエC(3部)降格の危機に瀕すると、2020年10月中旬に“フェリポン”を監督に迎えた。フェリポン率いるクルゼイロは数試合無敗を続けて降格圏の脱出には成功したが、年末あたりに勝ちきれない試合が増えて、目標だった「1年でのセリエA昇格」は叶わぬ夢となった。
フェリポンは、課せられた使命である「セリエB残留」は達成した。ゆえにクルゼイロは引き続きフェリポンにチームを指揮してもらう想定でいたが、契約を解消したいと申し出たのはフェリポンのほうだった。
フェリポンは、クルゼイロの理事会が掲げた計画と投資能力(財政力)に疑問を持っていた。そこに加えて、給料の支払い遅延が発生したことによって、フロントへの不信感はさらに強くなったという。財政難により、2021年シーズンの補強にも懸念があったそうだ。
御年72のフェリポンだが、タイトルへの執着は依然として強く、クルゼイロでもセリエB優勝を目指していた。今季は不可能でも2021年シーズンの目標として優勝を目指して戦いたかったが、前述の事情などからそれも叶わないと判断したとみられる。フェリポンの辞任を受けて、帯同していたアシスタントコーチやフィジカルトレーナーもクルゼイロを去ることになった。
それでも両者の間にわだかまりはなく、フェリポン、クルゼイロともに感謝を示している。
クルゼイロは新監督候補に、現在(パラグアイ1部でなく、サンパウロ州カンピナスの)グアラニーを率いている41歳のフェリッピ・コンセイソン監督を検討しているという。
◆ フェリポン
- 本名:
- ルイス・フェリッピ・スコラーリ
- 生年月日:
- 1948年11月9日生まれ(72歳)
- 出身:
- ブラジル(リオ・グランジ・ド・スウ州パッソ・フンド)
- 身長:
- 184cm
- ポジション:
- センターバック (現役時代)
1973年から1981年まで選手として活動し、1982年から監督に転身。1993年にグレミオを指揮するまではほぼ単年単位で指揮するチームを替えていた。1994年にグレミオでコパ・ド・ブラジウ優勝を果たすと、1995年にグレミオをリベルタドーレス優勝、翌1996年にはブラジレイロン優勝も果たした。1997年には少しだけジュビロ磐田でも指揮を執った。その後指揮したパウメイラスでの手腕が買われて、2001年にブラジル代表監督に就任して、2002年のワールドカップ優勝監督となった。2014年の自国開催ワールドカップでも代表監督を務めたが、準決勝でドイツに 1-7 で大敗する「ミネイロンの惨劇」に見舞われ、ワールドカップ終了を以て二度目の代表監督を退いた。愛称の「フェリポン」とは、偉大なるフェリッピという意味。
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2021.01.25
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