Campeonato Brasileiro Serie A 2020ブラジル全国選手権 1部 2020

2月25日に各地で行われたカンピオナート・ブラジレイロの第38節。リオ・グランジ・ド・スウ州の州都ポルト・アレグレで行われた「インテルナシオナウ×コリンチャンス」は、スコアレスドローに終わった。

COVID-19（新型コロナウイルス感染症）のパンデミックにより、例年は4月下旬〜5月上旬の開幕であるブラジレイロンが今年は8月8日の開幕となり、閉幕が12月でなく翌年2月にずれ込んだ2020年シーズンは、やっと最終節を迎えた。

コリンチャンスは16分にハミーロが右からの折り返しに左足で合わせたが、シュートはサイドネットへ。対するインテルナシオナウは24分に味方がくさびになって落としたボールを拾ったエデニウソンが、ドリブルでペナルティエリアに達して右足を振り抜いたが、ボールはキーパーにキャッチされた。

優勝のためには目の前の試合を制しなければならないインテルナシオナウは、30分に左サイドからモイゼスがグラウンダーのクロスを上げると、スライディングで阻もうとしたハミーロの左腕にボールが当たり、主審は一旦はPKを指示する。ところが、VARチェックで映像確認をした主審は、PKの判定を取り消した。ハミーロのハンドは故意でないというジャッジだった。

インテルナシオナウは44分にもパトリッキからのパスを最終ラインの裏で受けたイウリ・アウベルトが、ペナルティエリアでキーパーを引きつけてループシュートを決めた。だがこの場面はイウリ・アウベルトのオフサイドにより、ノーゴールとなった。

後半、インテルナシオナウは立ち上がりの49分にエデニウソンが右からのクロスをヘディングで押し込もうとしたが、元ブラジル代表GKカッシオの体を張ったセーブで先制ならず。63分にはカイオがペナルティエリアの外から右足でゴールを狙ったが、ボールはポストに嫌われた。

同時刻開催の試合で首位フラメンゴが 1-2 で劣勢となったため、勝てば逆転優勝が叶うインテルナシオナウは、なおも攻勢を強めていく。69分には元アルビレックス新潟のブラジル代表FWチアゴ・ガリャルドと、ウルグアイ代表FWアベル・エルナンデスを投入して前線の活性化を図った。

82分にはルーカス・ヒベイロがコーナーキックに頭で合わせたが、ボールはわずかに枠外へ。85分には、エデニウソンのフィードにチアゴ・ガリャルドが右足を伸ばしたが、僅差でボールに届かなかった。

89分にキーパーチャージでゴールを取り消されたインテルナシオナウには、最後に二度チャンスが訪れた。ひとつめは96分、ワンツーで左サイドを崩しペナルティエリアに入ったビクトル・クエスタがグラウンダーのクロスを上げて、エデニウソンが右足でゴールへ押し込んだ。誰もがゴールを確信し、エデニウソンは上半身裸になって駆け出したが、副審は旗を上げてオフサイドと判定。インテルナシオナウは控え選手も加わって副審に猛抗議したが、VARの映像判定でエデニウソンの身体が半分前に出ていたことから、優勝の決定打となるはずの先制点は幻になった。

さらに100分には、コーナーキックからペナルティエリアで混戦になった場面で相手にボールを譲らなかったインテルナシオナウが最後のチャンスを演出。しかし、ゴールエリア付近で左足を振り抜いたルーカス・ヒベイロのシュートはクロスバーの上を通過して、インテルナシオナウは先制点も勝ち点3も得られずタイムアップ。インテルナシオナウは勝ち点でフラメンゴに1及ばず、1979年以来となる41年ぶりの優勝を叶えられなかった。

インテルナシオナウはリベルタドーレス出場権を、コリンチャンスはスダメリカーナ出場権をそれぞれ獲得している。

カンピオナート・ブラジレイロ 2020　第38節　（2021/02/25）
インテルナシオナウ	0-0	コリンチャンス
マルセーロ・ロンバ	GK	カッシオ
エイトル （マウリシオ） ルーカス・ヒベイロ ビクトル・クエスタ モイゼス	DF	ブルーノ・メンジス （マルロン） ジェメルソン ジウ ファービオ・サントス
ホドリーゴ・ドウラード プラシェジス （チアゴ・ガリャルド） エデニウソン パトリッキ カイオ （ペギロウ）	MF	ハミーロ （シャビエル） ビクトル・カンティージョ （カマーショ） ホニ （マテウス・ビタウ） ファン・カサーレス ロムロ・オテーロ （レオ・ナテウ）
イウリ・アウベルト （アベル・エルナンデス）	FW	ジョ
	ゴール
	イエロー カード	ビクトル・カンティージョ ファービオ・サントス
アベウ・ブラーガ	監督	バギネル・マンシーニ
主審：　ウィウトン・ペレイラ・サンパイオ 会場：　エスタジオ・ベイラ・リオ　（ポルト・アレグレ）