Copa América 2021コパ・アメリカ 2021

コパ・アメリカの開催国であるアルゼンチンで28日、国民の70％以上が大会の開催に反対しているという世論調査が発表された。

今回のコパ・アメリカは元々2020年に開催予定だったが、COVID-19（新型コロナウイルス感染症）のパンデミックを理由に開催が1年延期となった。しかし一筋縄ではいかず、国内で発生した政情不安を理由にコロンビア政府が開催の延期を何度も訴えると、CONMEBOL（南米サッカー連盟）はコロンビアから開催県を剥奪。代替開催国を模索しながら、アルゼンチンでの単独開催も併せて調整しているところだ。

だが、アルゼンチンでは COVID-19 の第2波による感染拡大が深刻化し、当局は5月下旬にロックダウンを実施。国内のカップ戦（コパ・デ・ラ・リーガ・プロフェシオナル）でさえ準決勝と決勝が開催延期を余儀なくされる事態に陥った。そんな状況下で行われた世論調査には、健康問題に敏感になっているアルゼンチン国民の声が如実に反映されていて、70％以上がコパ・アメリカの開催に「反対」。約20％は「賛成」で、残り10％未満は「未回答」となった。

CONMEBOLは最近、アルゼンチン国内でコパ・アメリカの公式戦を開催する全スタジアムの検査を実施して、コロンビアで開催予定であった15試合すべてをアルゼンチンで開催可能と確認したばかり。さらに同連盟はコパ・アメリカに出場する選手へのワクチン接種も開始しているが、アルゼンチン当局は中国で製造されたワクチンの使用を承認していないため、ワクチンの確保に支障も出ているという。

遠く離れた地球の裏側では、日本でもオリンピックの開催に対して日本国民の大半が反対している世論調査が出ており、奇しくも日本とほぼ同じ問題をアルゼンチンも抱えている現状が浮き彫りになった。