
- Campeonato Brasileiro Serie A 2024ブラジル全国選手権 1部 2024

レッドブル・ブラガンチーノの粘りで残留争いは熾烈に 降格の恐れが最も高いのは前年の南米王者か?
最終節までもつれ込んだ2024年のカンピオナート・ブラジレイロの残留争い

▲ 2024年のブラジレイロンは残留争いが最終節までもつれ込んだ
12月6日現在で残留争いの渦中にあるのは、アトレチコ・ミネイロ、フルミネンセ、アトレチコ・パラナエンセ、レッドブル・ブラガンチーノの4チーム。このうち、17位レッドブル・ブラガンチーノは最終節の対戦相手が(降格が決まっている18位の)クリシウーマで、双方の試合に対するモチベーションの差を考慮するとレッドブル・ブラガンチーノの勝利は堅そうだ。
「勝負は水物」という成句があるようにレッドブル・ブラガンチーノが必ず勝つとは限らないが、当欄ではレッドブル・ブラガンチーノが最終節で勝つことも想定に加えて、渦中の4チームが降格する可能性をそれぞれ解説する。
【17位】レッドブル・ブラガンチーノ

▲ 第37節で2ゴールを決めて勝利の殊勲者になったエドゥアルド・サッシャには、最終節でもゴールが求められる(写真提供:UOL)
アトレチコ・ミネイロが敗れて勝ち点で並んだ場合でも、勝利数で並び、得失点差では上回れるためである。
負ければ当然降格だが、引き分けに終わりアトレチコ・パラナエンセが敗れて勝ち点で並んだとしても、勝利数の少ないレッドブル・ブラガンチーノは降格となる。つまり、レッドブル・ブラガンチーノの残留条件は「勝利」だけ。
【16位】アトレチコ・パラナエンセ

▲ かつてセレッソ大阪でも活躍したパブロは、最終節でゴールを決められるか(写真提供:Lance!)
レッドブル・ブラガンチーノが引き分け以下なら残留決定。ただし、レッドブル・ブラガンチーノが勝ってもフルミネンセが敗れた場合、アトレチコ・パラナエンセが勝ち点1を捻出できればフルミネンセとは勝ち点で並ぶ。勝ち点と勝利数で並び、得失点差で分があるアトレチコ・パラナエンセはかろうじて残留できることになる。
【15位】フルミネンセ

▲ 強敵パウメイラスと対峙する攻撃陣では、コロンビア代表MFジョン・アリアスの躍動にも期待がかかる(写真提供:EFE)
首位ボタフォゴと勝ち点3差で2位につけているパウメイラスは、勝ったうえでボタフォゴが敗れれば逆転優勝を果たせる。パウメイラスが必勝態勢で貪欲に勝ち点3を獲りにくることは容易に想像でき、アリアンツ・パルキに乗り込むフルミネンセが厳しい戦いを強いられるのは不可避であろう。
仮に敗れたとしてもアトレチコ・パラナエンセ、レッドブル・ブラガンチーノのどちらかが敗れた場合は残留できるが、前者が引き分け以上、後者が勝利を収めた場合、フルミネンセは17位に転落してしまう。
リベルタドーレスを制覇した次の年に、前年の南米王者が国内で2部に降格するような事態になれば、チームならびにサポーターが受ける屈辱は計り知れない。是が非でも勝ち点1以上が欲しいフルミネンセの運命や、いかに?
【14位】アトレチコ・ミネイロ

▲ 負けられない戦いでキーになる選手は、38歳の今も衰え知らずの元Jリーガー・フゥキか(写真提供:Lance!)
負けると、まずアトレチコ・パラナエンセよりも勝ち点で下回る。フルミネンセが引き分けなら勝ち点で並ぶが、勝利数が1少ないためアトレチコ・ミネイロは順位を下げてしまう。そこにレッドブル・ブラガンチーノの勝利が重なったら、アトレチコ・ミネイロは14位から17位に落ちて失意の降格となるのである。
つまり負けた場合は、フルミネンセの敗北もしくはレッドブル・ブラガンチーノの引き分け以下を願うしかなくなるため、次節は「負けられない一戦」になる。
レッドブル・ブラガンチーノが踏ん張ったことによって熾烈を極めている2024年の残留争い。果たして、この中から降格する1チームはどれになるのか。
(解説・編集:Goleador編集長・西野寿洋)
2024.12.06
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