Friendly Match親善試合

3月23日に行われた国際親善試合。フランスの首都パリで行われた「フランス×コロンビア」は、コロンビアが2点差をひっくり返して逆転勝利を収めた。

優勝候補の一角といわれるフランスと、ペケルマン体制8年目でチームの完成度を高めているコロンビアによる注目の一戦。
試合はホームのフランスが11分に先制。スルーパスに反応して左サイドをオーバーラップしたリュカ・ディニュがグラウンダーのクロスを上げると、キーパーの両手を弾いてこぼれたボールをオリヴィエ・ジルーが左足でゴールネットに突き刺した。さらに26分にはジブリール・シディベがドリブルでカウンターを仕掛けると、アントワーヌ・グリーズマン、キリアン・ムバッペとつないでペナルティエリアの左側へ運んだボールを最後はトマ・レマが左足でゴールに蹴り込んだ。

ここまではフランスの時間だったが、コロンビアは2点差とされてすぐに1点を返す。28分、左サイドからルイス・ムリエルが低めのクロスを上げると、ゴール前に残っていたダビンソン・サンチェスのスライディングにキーパーが釣られて右半身に体重をかけて、ボールはダビンソン・サンチェスにもキーパーにも触れずに直接ゴールへ入った。

フランスは39分に速攻からグリーズマンがシュートに持ち込んだが、キーパーが身を挺してゴールを死守。コロンビアは前半のアディショナルタイムにハメス・ロドリゲスが直接フリーキックを打つも、ボールは枠を逸れた。

後半、コロンビアは立ち上がりにルイス・ムリエルのボレーシュートで見せ場を作ると、ムリエルは55分にも前線で奪い取ったボールをシュートに持ち込み、チームにリズムを与える。すると62分、スルーパスで右サイドを上がったハメス・ロドリゲスがペナルティエリアの中央にボールを折り返すと、ファルカオが右足でゴールに沈めてスコアをタイに戻した。

再びリードしたいフランスは71分に途中出場のポール・ポグバがロングシュートを打つと、コロンビアは81分にジェフェルソン・レルマがミドルシュートを打った。そして84分、コロンビアは途中出場のホセ・イスキエルドがペナルティエリアでシュートフェイントをかけると、サミュエル・ウンティティの足がイスキエルドの右足を削ってしまう。主審はコロンビアにPKを与え、このPKをファン・フェルナンド・キンテーロが力強く決めて逆転に成功した。PKを決めたキンテーロは、自分と代わってベンチに下がったハメス・ロドリゲスの元に駆け出して、抱き合ってゴールを喜んだ。控え選手も全員ベンチから出てきて歓喜の輪を形成し、フランスを相手に逆転できたことをチーム全体で祝福する様子からは、チームの結束力と一体感さえ漂っていた。

本大会で優勝候補の一角とされるフランスを相手にアウェイで逆転勝利を収めた事実は、チームに勢いをもたらしそうだ。コロンビア代表は27日に、仮想日本代表としてオーストラリアとの親善試合に臨む予定となっている。

国際親善試合　（2018/03/23）
フランス	2-3	コロンビア
ウーゴ・ロリス	GK	ダビ・オスピーナ
ジブリール・シディベ ラファエ・バラン サミュエル・ウンティティ リュカ・ディニュ （ルーカス・エルナンデス）	DF	サンティアゴ・アリアス ダビンソン・サンチェス ジェリ・ミーナ フランク・ファブラ
エンゴロ・カンテ ブレイズ・マテュイディ （ポール・ポグバ） キリアン・ムバッペ （ウスマン・デンベ） オリヴィエ・ジルー （ウィサム・ベン・イェデル）	MF	カルロス・サンチェス アベル・アギラル （ジェフェルソン・レルマ） マテウス・ウリーベ （ウィルマール・バリオス） ハメス・ロドリゲス （ファン・フェルナンド・キンテーロ）
アントワーヌ・グリーズマン （フローラン・トヴァン） トマ・レマ	FW	ルイス・ムリエル （ホセ・イスキエルド） ラダメル・ファルカオ・ガルシア （ドゥバン・サパータ）
オリヴィエ・ジルー　11 トマ・レマ　26	ゴール	28　ルイス・ムリエル 62　ラダメル・ファルカオ・ガルシア 85　ファン・フェルナンド・キンテーロ　（PK）
リュカ・ディニュ	イエロー カード	ジェリ・ミーナ アベル・アギラル
ディディエ・デシャン	監督	ホセ・ペケルマン
主審：　アドリアン・ジャコット　（スイス） 会場：　スタッドゥ・ドゥ・フランス　（サン・ドニ）