
- CONMEBOL南米サッカー連盟

ワールドカップの隔年開催案にNo! CONMEBOLが主張する反対理由は質、日程、公平性、プロセス
CONMEBOL(南米サッカー連盟)のアレハンドロ・ドミンゲス会長がFIFAワールドカップの隔年開催案に反対する声明を出す

▲ FIFAワールドカップの隔年開催案に反対する声明を出したCONMEBOL(南米サッカー連盟)のアレハンドロ・ドミンゲス会長(写真提供:CONMEBOL)
ワールドカップを2年ごとに開催する隔年開催案については、5月にFIFA(国際サッカー連盟)が実現の可能性を検証すると年次総会で決めていて、今月に入ってUEFA(欧州サッカー連盟)が反対を主張するなど各大陸にも動きが出ていた。CONMEBOL の声明はこうした動きに呼応するもので、同連盟は4つの明確な問題を定義した上で隔年開催への反対を主張している。
ひとつめは、頻繁に行うことによるクオリティ(質)の低下。CONMEBOL は次のように主張している。
「2年ごとに行うワールドカップは、地球上で最も重要なサッカー大会を歪め、質の低下や、排他的な存在意義、そして現在の厳しい基準を損なう恐れがある。4年おきの開催であることが、独自のダイナミクス(力学)と魅力を備えていて、そこで頂点を目指すことが何十億もの人々の注目と期待を集めることにも成功しているからだ」
次の定義は、日程上の問題に言及。
「2年おきのワールドカップは、国際大会の全体的な日程管理を事実上不可能にする過負荷となってしまう。現状でさえ、時間、日程、物流、機器の適切な準備、ならびにコミットメントを調和させることがすでに複雑になっている。その上でワールドカップが2年ごとに開催されるようなことになれば、さらなる混乱は避けられない。クラブと代表の両方にとって、他のリーグやトーナメントの質を低下させる可能性まである」
3つめの定義は、公平性の担保。
「ワールドカップの意義は、最も才能のある選手、最も優秀な監督、最も訓練されたレフェリーを集めて、地球上で最高のチームが集った公正で公平な大会であることだ。これはチームのスキルアップと、監督を初めとするコーチやスタッフらによる綿密な戦略設計ならびに実装がなされない限りは達成できない。以上はすべての時間、トレーニングセッション、計画、そして試合にも直結する。CONMEBOL はプレイにおける卓越性の探求を守り抜き、クオリティを高めるために激しい競争に取り組んでいる。よって、ワールドカップの間隔を狭めるスポーツ上の正当性はない」
最後の定義は、2年おきに変更するまでのプロセスを軽視しないこととした。
「隔年開催を承認するには、関係するすべての関係者との幅広い協議プロセスが不可欠だ。すべての意見と基準が考慮される率直な議論がなされた上の成果であることが重要で、CONMEBOL はサッカーにとって最適なものを求める対話を常に受け入れている」
4つめの定義に関しては、全面的な反対ではなく検討にも含みを持たせた CONMEBOL 。だが声明を総括すると、現状で隔年開催に変更することには UEFA と同様に反対と結論づけている。
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2021.09.11
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