Liga Betplay Dimayor - Torneo Apertura 2023コロンビア１部リーグ 2023 前期

今では珍しいタイプになっている“ファンタジスタ”の移籍先が、ついに決まった。コロンビアの名門アトレティコ・ジュニオールは13日、29歳のコロンビア代表MFファン・フェルナンド・キンテーロの加入を発表した。

中国スーパーリーグの深圳FCからレンタル移籍でリーベル・プレート（アルゼンチン）に加入していたキンテーロは、2023年にリーベルでのレンタル移籍期限を更新せず退団して、深圳FCからも退団。無所属で新天地を模索していた。すると、主に南米にて同選手を巡る移籍交渉が報じられ、最初に立ち上がったのはブラジルの名門フラメンゴだった。

しかし時間の経過とともにフラメンゴとの交渉は暗礁に乗り上げ、代わって同選手の母国コロンビアからアトレティコ・ジュニオールが浮上。そこにブラジル南部の名門インテルナシオナウも加わって、同選手の争奪戦は熱を帯びた。

11日の報道ではアトレティコ・ジュニオールとの交渉が難航し、インテルナシオナウに加入間近とも報じられたが、インテルナシオナウ側はその報道を否定。一方、アトレティコ・ジュニオールとの契約が難航した理由については、同クラブとのパイプが太いバランキージャ出身のジャーナリスト、ウーゴ・イジェーラ氏が次のように解説していた。

「“ファンフェル（キンテーロの愛称）”との移籍交渉が難航した理由は、金銭面だった。彼の代理人が要求してきた額は、3年契約で年間300万ドル（日本円で約3億8千万円）だった。負傷が多く、90分間フル出場するのが難しい選手に支払う年間300万ドルという額は、クラブが決定を下すにあたり重くのしかかった」

アトレティコ・ジュニオール側が提示した年間220万ドル（日本円で約2億8千万円）とは日本円で1億円近い開きがあることから、現地報道では「交渉成立は困難」との見方が強まっていた。しかし13日に双方で合意に達したことが確認されて、このたび“ファンフェル”のアトレティコ・ジュニオールが決まったという。

“ファンフェル”の年俸は、コロンビアサッカー界でも最高峰に属する。もらう金額に見合った活躍が期待されるところだが、オンセ・カルダスに所属している37歳の元コロンビア代表FWダイロ・モレーノは「“ファンフェル”のジュニオール加入は、コロンビア国内リーグの競争力を高めることになる」と歓迎している。