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ついにメキシコも中断・延期を決定 ブラジルは全国大会を延期するも州選手権は各州の判断に
新型コロナウイルスの感染拡大による中南米サッカー界の動向

▲ 3月14日にチリで行われた「コブレサル vs ウニベルシダー・カトリカ」の試合。スタンドには観客がまばらに座っていることが確認できる
ブラジルでは、CBF(ブラジルサッカー連盟)が15日に、全国規模のカンピオナート・ブラジレイロ(略称:ブラジレイロン)の開催延期を決定。この措置は、男女問わずすべてのカテゴリーに適用される。そのほか、すでに開催されているコパ・ド・ブラジウ(ブラジルの国内カップ戦)も中断・延期が決まった。各クラブのチームドクターが声を挙げていたほか、国の保健省からの勧告も、今回の決定を後押しした。
ただし、ブラジルの各州選手権はCBFの管轄でないため、それぞれの州のサッカー連盟が独自に運営判断を下している。サンパウロ州やリオ・デ・ジャネイロ州では15日現在で、次節以降の開催について協議中とのことで、後日にも中断・延期の判断が下る可能性もある。
一方、メキシコでは段階的な措置を重ねて、ついに16日の朝に国内リーグの全試合を中断・延期する決断に至った。1部と2部の全試合が対象。メキシコでは14日に、グアダラハラで開催予定だったCONCACAF主催の東京オリンピック北中米予選の中止・延期と発表したばかりだが、リーガMX(国内リーグ)は13日には通常通り観客ありきで開催していた。ところが、14〜15日の全試合はスタンドを無観客にして開催する措置を執った。そして翌16日に、リーグの中断と延期に至った。
さらには、一部の試合で観客ありきの試合をしていたチリでも、3月19日からの1ヶ月間は全試合を無観客で開催すると表明した。
この結果、CONMEBOL(南米サッカー連盟)加盟10カ国のうち、国内リーグを止めていない国はチリとボリビア、そしてブラジルの各州選手権だけになった。なお、コロナウイルスの影響が小さい常夏のブラジル北部の州(一部)では、観客を動員して通常通りの試合を開催している。
▼ 南米各国の対応まとめ (※3月16日現在)
国 | 対応 | 備考 |
---|---|---|
アルゼンチン | 国内カップ戦を無観客試合で開催 | クラブチーム単位で活動停止なども |
ボリビア | 国内リーグを無観客試合で継続 | 後日、中断・延期となる可能性あり |
ブラジル | 国内リーグを無観客試合で継続 | 気温が高い北部の州選手権は通常通りの開催 全国規模のブラジレイロンは中断・延期 |
チリ | 国内リーグを無観客試合で継続 | ユースカテゴリーは中断・延期 |
コロンビア | 国内のリーグ戦とカップ戦を中断・延期 | |
エクアドル | 国内のリーグ戦とカップ戦を中断・延期 | パンデミックの収束まで無期限 |
パラグアイ | 国内リーグを中断・延期 | 中断期間は約15日間 |
ペルー | 国内のリーグ戦とカップ戦を中断・延期 | |
ウルグアイ | 国内リーグを中断・延期 | パンデミックの収束まで無期限 |
ベネズエラ | すべてのカテゴリーのリーグを中断・延期 | パンデミックの収束まで無期限 |
国 | 対応 | 備考 |
---|---|---|
メキシコ | 国内リーグを中断・延期 | パンデミックの収束まで無期限 |
グアテマラ | 国内リーグを通常通り継続 | スタジアムの入場口に体温検出器を設置 |
ホンジュラス | 国内リーグを無観客試合で継続 | 適用期間は約2週間 |
コスタリカ | 国内リーグを無観客試合で継続 | 適用期間は約2週間 |
エルサルバドル | 国内リーグを条件付きで継続 | 観客数の上限を400人に制限 |
パナマ | 国内リーグを中断・延期 | パンデミックの収束まで無期限 |
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2020.03.15
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