
- DO YOU SPEAK FOOTBALL?世界のフットボール表現事典

“フェノーメノ”がUEFAカップで魅せた驚異のテクニック 生みの親はリヴェリーノ? セルジオ越後?
サッカー本大賞2023で特別賞を受賞した「DO YOU SPEAK FOOTBALL? 世界のフットボール表現事典」から一部紹介
▲ 『サッカー本大賞2023』で特別賞を受賞した「DO YOU SPEAK FOOTBALL? 世界のフットボール表現事典」(写真:Toshihiro Nishino)
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vol.26【 elástico 】エラシコ (ゴムバンド)
ブラジル
1998年UEFAカップ、インテル対ラツィオの決勝戦を観た人は、 ロナウドのまさしく尋常ならぬテクニックを満喫した。彼の身体の動きを理解するには、スローモーションのリプレーを何度か見なければならなかったほどだ。パリのパルク・デ・プランスでの試合、インテルが3-0とリードした数分後、インテルの10番ロナウドはサネッティからヘディングでボールを受けた。ロナウドはボールを左足から右足に持ち替えて、ラツィオの途中出場グエリーノ・ゴッタルディのアタックをかわす。インテルから見て左タッチライン沿いで、ゴッタルディが2度目のスライディングタックルを繰り出すと、ロナウドはまるで右つま先にボールを糊付けしたように、軽快に右左と動かしながらも足先から離さずにタッチラインを駆け上がり、信じられない様子で倒れたゴッタルディを置き去りにしたのだ。まるで魔法のようだったが、リプレーを見ると、ゴッタルディは実際にはブラジルでエラシコと呼ばれる技でやられたことがわかる。世界のどこよりブラジルの選手が得意な技だ。
culebrita(クレブリータ、「小蛇」)、あるいは英語でflip-flapとも呼ばれるテクニックで、右利きの選手が行う場合、つま先でボールを左から右に軽く動かし、また突然左に戻して、ボールをすばやく振る。こうして、ディフェンダーは虚しく足掻くことになるのである。近年ではロナウジーニョとクリスティアーノ・ロナウドが有名だが、エラシコと言えば1970年ワールドカップで優勝したブラジル代表の天才左ウィンガー、口髭のロベルト・リヴェリーノだろう。
最初、リヴェリーノはエラシコの生みの親とされていたが、実は彼は1964年にコリンチャンスでチームメイトだった日系ブラジル人選手、セルジオ越後から習ったのである。リヴェリーノが語るところでは、「セルジオがやっているのを見て、『おい日本人、その技は何だ?』と聞いたら、彼が『リーヴェ、簡単だよ。教えてやる』と言ったんだ。今では彼は自分が生み出したと言ってるけど、完成させたのは僕だよ」。
(「DO YOU SPEAK FOOTBALL? 世界のフットボール表現事典」、P.44〜45 より抜粋、一部引用) © Eastpress
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2023.11.25
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