Copa América 2015コパ・アメリカ 2015

6月11日からチリで開催されている国際大会「コパ・アメリカ」。7月4日に首都サンティアゴで行われた決勝「チリ vs アルゼンチン」は、スコアレスドローでPK戦に突入した末にチリの大会初優勝で幕を閉じた。

アルゼンチンは前半5分にメッシのスルーパスでアグエロが裏へ飛び出したが、シュートを打てず。一方丁寧にパスをつないで攻撃を組み立てたチリは、11分にアレクシス・サンチェスが右サイドを上がってクロスを上げると、相手のクリアボールをビダルが左足でボレーシュート。枠を捉えていたが、キーパーが冷静に弾き出して互いに最初のチャンスを逸した。

アルゼンチンは20分に右サイドでフリーキックを得ると、メッシの上げた低いクロスにアグエロが頭で合わせるも、キーパーがゴールライン上でボールを弾き返した。

ところがアルゼンチンに予期せぬアクシデントが起こる。25分にカウンターを仕掛けたアンヘル・ディ・マリアがドリブルで中央を駆け上がった際に右足のハムストリングスを痛めてしまった。違和感を覚えたディ・マリアはそのまま座り込んでしまい、試合続行不可能となりベンチに下がることに。アルゼンチンは前半のうちに交代枠を1つ使ってしまうこととなった。

アルゼンチンは前半のアディショナルタイムに途中出場のラベッシが右足でシュートを打ったが、キーパーが正面で弾き返し 0-0 でハーフタイムを迎えた。

後半も互いに多くのチャンスを作ったが、ゴールネットは揺れない。チリは82分にアランギスが前線へボールを浮かせると、裏へ抜け出したアレクシス・サンチェスが右足ボレーでゴールを狙った。だが巧みに捕らえたシュートはわずかに枠を捉えられず、スタンドの溜息を誘った。

アルゼンチンは後半のアディショナルタイムにビッグチャンスを演出。バネガからボールをもらったメッシがドリブルで中央を切り裂くと、前線の左にいたラベッシにパスを出した。ラベッシはキーパーと最終ラインの間へパスを出したが、ファーサイドから飛び込んだイグアインのシュートはサイドネットを揺らしてしまい、絶好機を逃してしまった。

0-0 で突入した延長は、チリが105分にカウンターでアレクシス・サンチェスが一気にペナルティエリアまで到達したが、シュートはクロスバーの上を通過。その後もゴールは生まれず、120分を終えて決着がつかず、両者の命運はPK戦に持ち込まれた。

途中出場の2人が連続でPKを失敗したアルゼンチンに対し、チリは4人全員が決めて試合終了。優勝を決めて上半身裸になったアレクシス・サンチェスを中心とする歓喜の輪が形成されて、スタジアムは大歓声に包まれた。

かくして開催国の優勝を以て閉幕したコパ・アメリカ。次は2016年に米国で100周年記念大会が行われる。

コパ・アメリカ 2015　決勝　（2015/07/04）
チリ	0-0 PK 4-1	アルゼンチン
クラウディオ・ブラーボ	GK	オスカル・ロメーロ
マウリシオ・イスラ フランシスコ・シルバ ガリ・メデル ジャン・ボーセジュール	DF	パブロ・サバレータ ニコラス・オタメンディ マルティン・デミチェリス マルコス・ロホ
マルセーロ・ディアス チャルレ・アランギス ホルヘ・バルディビア （マティアス・フェルナンデス） アルトゥーロ・ビダル	MF	ハビエル・マスチェラーノ ルーカス・ビリア ハビエル・パストーレ （エベル・バネガ）
エドゥアルド・バルガス （アンヘーロ・エンリケス） アレクシス・サンチェス	FW	アンヘル・ディ・マリア （エセキエル・ラベッシ） セルヒオ・アグエロ （ゴンサーロ・イグアイン） リオネル・メッシ
	ゴール
マティアス・フェルナンデス　○ アルトゥーロ・ビダル　○ チャルレ・アランギス　○ アレクシス・サンチェス　○	PK	○　リオネル・メッシ ×　ゴンサーロ・イグアイン ×　エベル・バネガ
フランシスコ・シルバ ガリ・メデル マルセーロ・ディアス チャルレ・アランギス	イエロー カード	マルコス・ロホ ハビエル・マスチェラーノ エベル・バネガ
ホルヘ・サンパオリ	監督	ヘラルド・マルティーノ
主審：　ウィルマール・ロルダン　（コロンビア） 会場：　エスタディオ・ナシオナル　（サンティアゴ）