Campeonato Paulistaカンピオナート・パウリスタ

元ブラジル代表MFハウフィが沈黙を破った。約1ヶ月半前にコリンチャンスとの契約を解除されていたボランチが口にしたのは、監督から告げられた構想外宣告など辛辣な内容だった。

チームの若返りを図るチアゴ・ヌーニス監督が決断したのは、ベテランの構想外だった。35歳のハウフィだけでなく、36歳の元ブラジル代表MFジャジソンもまた2020年の構想外を告げられていて、ジャジソンは昨年のうちにコリンチャンスを去っている。

コリンチャンス退団を以て現在は無所属のハウフィは2月、ブラジルのスポーツサイト「Globoesporte」の取材陣を自宅に招き入れて、コリンチャンスとの二度目の退団について心境を語った。

ハウフィの元に電話がかかってきたのは1月5日の夜で、コリンチャンスのサッカーマネージャーを務めるビウソン・メネーゼス氏から「年末年始の休暇を終えてもチームに戻る必要はない」と告げられたという。その理由は、チアゴ・ヌーニス監督が2020年の構想にハウフィを必要としていない意向があったという。

「私は電話を切ったあと、しばらく考え続けた。率直に言うならば動揺していたんだ。あまりに突然だった。せめてあと1ヶ月前にそれを知らせてくれていれば…。悔しかったけれど、私は監督の意見を尊重した。私は頼りにならない位置づけになっていたと理解したんだ。コリンチャンスの哲学はわかっている。でも、このような仕打ちは人の扱いとしてはどうなのか」

なお、コリンチャンス側は昨年11月の時点でハウフィがチアゴ・ヌーニス監督の構想外である旨は伝えていたと反論していて、ハウフィとの契約解除も突然の決定ではなかったと釈明している。しかしハウフィは、その旨を直接自分に伝えてこなかったフロントの姿勢に疑念を抱かざるをえなかったという。

ハウフィは、長年に渡りコリンチャンスを支えた功労者の一人だ。そんな選手への対応として、今回のような経緯は果たして適切だったのか。「コリンチャンスにいられてとても幸せだった」、「ここに私の歴史がある」などとチームへの感謝を口にしながらも、ハウフィは現役続行の意志を示して、コリンチャンスのライバルチームへ移籍する可能性も示唆している。

「コリンチャンスは私の人生であり、深く感謝しているが、私はプロのフットボーラーだ。たとえ移籍先がコリンチャンスのライバルであろうと、そこは関係なく検討する。サンパウロ、サントス、パウメイラス…どこへ移籍する可能性も捨てるつもりはない。」

現在35歳のハウフィはあと2〜3年は現役を続けたいと述べて、国内外を問わずあらゆるオファーについて、家族と相談しながら検討していきたいとも話している。だがその一方でハウフィは「コリンチャンスで引退したい」と語っていたことがあり、その可能性についても含みを持たせた。

「まだ引退しないで現役を続けるから、現役でいる限り三度コリンチャンスのユニフォームを着る可能性だってありうる。それが半年後なのか1年後、2年後なのかはわからないけどね。」

コリンチャンスでの最大の思い出として、2012年のリベルタドーレス優勝とFIFAクラブワールドカップ優勝を挙げたハウフィ。自分はまだまだチームに貢献できると確信していた中での契約解除となったが、ハウフィは今後もコリンチャンスの今後の栄光を願うという。フロントへのわだかまりは生まれたが、チームとサポーターへの感謝は揺るぎない。