
- Copa do Brasil 2021コパ・ド・ブラジウ 2021

ブラジルでもジャイアントキリング続発 コリンチャンス、インテルナシオナウなど強豪が3回戦で敗退
2021年のコパ・ド・ブラジウにおいて強豪クラブの早期敗退が続発

▲ コリンチャンスの3回戦敗退が決まった直後に試合後インタビューに応じる元名古屋グランパスの元ブラジル代表FWジョ (写真提供:SporTV)
6月8〜10日にブラジル国内で行われたコパ・ド・ブラジウの3回戦で、ブラジレイロンでは1部に属する強豪クラブが、ジャイアントキリングにより続々と敗退。パウメイラスやコリンチャンス、インテルナシオナウなど6チームが早々に姿を消した。
南米王者のパウメイラスがPK戦で競り負けて9日に敗退した試合は、別途記事でも報じた通りで、他にもアメリカ・ミネイロが(ブラジレイロンでは3部、州選手権でも2部の)古豪クリシウーマにPK戦の末惜敗。そして元名古屋グランパスの元ブラジル代表FWジョを擁する名門コリンチャンスは、(対戦相手は同じブラジレイロン・セリエAではあるが)アトレチコ・ゴイアニエンセに完敗を喫した。
それ以外にもジャイアントキリングは続発。今年のリベルタドーレスでは決勝トーナメント進出も決めているインテルナシオナウが、(ブラジレイロンでは2部の)ビットーリアにホームで敗れて敗退。元アルビレックス新潟のチアゴ・ガリャルドや、欧州移籍も噂されるイウリ・アウベルトら主力を惜しまず起用したにも関わらず、苦杯をなめさせられている。
もっと深刻なのは、シャペコエンセだ。昨季のブラジレイロン・セリエB(2部)を優勝してセリエA(1部)に戻ってきたところだが、あろうことか(ブラジレイロンでは4部の)ABCを相手に、( 1st.Leg 3-0 から)2試合合計スコアをひっくり返されて勝ち上がれなかった。
他では、(ブラジレイロン・セリエAではないが、かつて長年セリエAに居続けていた名門で現在は2部の)クルゼイロが(ブラジレイロンでは4部の)ジュアゼイレンシというバイーア州の地方クラブにPK戦で競り負けて敗退に至っている。
また、昨季のブラジレイロン・セリエAで降格したリオ・デ・ジャネイロの名門バスコ・ダ・ガマは3回戦を突破したものの、2nd.Legでは一時2試合合計スコアで追いつかれながらも、(ブラジレイロンでは4部の)ボアビスタを相手に元U-20アルゼンチン代表FWヘルマン・カノのゴールでどうにか勝ち上がるなど、格上でも苦戦を強いられている様子が今季は顕著だ。
コパ・ド・ブラジウの決勝トーナメントには毎年、決勝トーナメント進出の16チーム中にブラジレイロン・セリエAでないクラブが1〜2ほど名を連ねる傾向がある。「フラメンゴ vs コリチーバ」の勝者が未定の段階だが、今季に関しては同セリエAのクラブが決勝トーナメントに最大10しか残らないことになり、下克上が目立つ大会になった。
トーナメント主体の大会は、見る側からすればジャイアントキリングが醍醐味でもある。コパ・ド・ブラジウでは、2004年にサント・アンドレ、翌2005年にはパウリスタというサンパウロ州の小さなクラブが優勝したこともあった。今年は、ブラジレイロン・セリエA以外の格下が頂点に上り詰めるチャンスが、16年ぶりに巡ってくるかもしれない。
▼ コパ・ド・ブラジウ 2021 3回戦の結果 (ジャイアントキリングで敗退したクラブのチーム名は赤字)
2nd.Leg ホーム | 結果 | 2nd.Leg アウェイ | 2試合合計 |
---|---|---|---|
サントス | 1-0 | シアノルチ | 3-0 |
バイーア | 1-0 | ビラ・ノーバ | 2-0 |
パウメイラス | 0-1 | CRB | 1-1 PK 3-4 |
サンパウロ | 9-1 | 4・ジ・ジューリョ | 11-4 |
レッドブル・ブラガンチーノ | 2-1 | フルミネンセ | 2-3 |
セアラー | 0-3 | フォルタレーザ | 1-4 |
ブラジリエンセ | 0-0 | グレミオ | 0-2 |
クリシウーマ | 2-2 | アメリカ・ミネイロ | 2-2 PK 3-2 |
アトレチコ・パラナエンセ | 1-0 | アバイー | 2-1 |
アトレチコ・ミネイロ | 2-1 | ヘモ | 4-1 |
アトレチコ・ゴイアニエンセ | 0-0 | コリンチャンス | 2-0 |
インテルナシオナウ | 1-3 | ビットーリア | 2-3 |
ジュアゼイレンシ | 1-0 | クルゼイロ | 1-1 PK 3-2 |
ABC | 3-0 | シャペコエンセ | 4-3 |
フラメンゴ | 6/16開催 | コリチーバ | 1-0 |
バスコ・ダ・ガマ | 1-1 | ボアビスタ | 2-1 |
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2021.06.11
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