疑惑の判定に翻弄されたクラシコ 終盤に勝ち越したフラメンゴの逆転勝利
リオ・デ・ジャネイロ州選手権 グアナバーラ杯 第8節 バスコ・ダ・ガマ 1-2 フラメンゴ

▲ 試合開始前のキックオフ・セレモニーでマラカナンのピッチに登場したプロテニスプレイヤーのラファエル・ナダル氏
バスコには序盤に先制のゴールを奪った場面があった。ゴールまで約27mの距離でフリーキックを得ると、コリンチャンスから移籍してきたばかりのドウグラスが左足で直接ゴールを狙った。壁を越えたボールはクロスバーの下に当たると、ゴール内でバウンド。間近で見ていたバスコの選手はゴールを確信して両手を広げたが、バックスピンのかかったボールはゴールの外に漏れた。ゴールを認める主審のホイッスルは鳴らず、GKフェリッピがこのボールをキャッチして速攻につなげてフラメンゴの攻撃が終わると、バスコの選手4人が主審に詰め寄って抗議する一幕もあった。
スローVTRではドウグラスのフリーキックはゴールラインを完全に割っており、その数m離れたライン上ではボールの軌道を見つめる副審の姿も映像に収まっていた。しかしその副審はボールがゴールラインを完全には割っていないとのジャッジを下し、主審もゴールを認めなかったためドウグラスのゴールは幻と消えた。
▼ 【上】 バスコ・ダ・ガマのドウグラスが蹴ったフリーキックがクロスバーの下に当たってゴール内でバウンドした瞬間。このゴールは認められなかった

▲ 【下】 フラメンゴのエラーノが39分にフリーキックを蹴って、GKマルティン・シルバがボールを弾く瞬間。こちらはGKマルティン・シルバが触る前にゴールを割っていたとして、ゴールが認められた
だが先制を許したフラメンゴは、すぐさま同点に追いつく。39分にペナルティエリアの手前で得たフリーキックを元ブラジル代表エラーノが右足で直接狙うと、GKマルティン・シルバが右手一本でボールを弾き出した。しかしその直後にフラメンゴの選手が「ボールがゴールを割っていた」と主審にアピールすると、主審はエラーノのフリーキックをゴールと認定した。
当然ながらバスコのイレブンはこの判定に激怒。序盤に訪れたドウグラスのフリーキックをノーゴールとジャッジした主審が、エラーノのフリーキックはゴールと認定したのは公平性に欠けるとして、主審ならびに副審を囲んで猛抗議に及んだ。

▲ 89分に勝ち越しのゴールを決めて満面の笑みを浮かべるガブリエウ(中央)
リオ・デ・ジャネイロ州選手権 2014 グアナバーラ杯 第8節 (2014/02/16) | ||
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バスコ・ダ・ガマ | 1-2 | フラメンゴ |
マルティン・シルバ | GK | フェリッピ |
アンドレ・ホッシャ ルアン ホドリーゴ ジエゴ・ヘナン |
DF |
レオナルド・モウラ ワラシ サミール アンドレ・サントス |
パブロ・ギニャス エドゥアルド・アランダ (ペドロ・ケン) フェリッピ・バストス ドウグラス (ベルナルド) |
MF |
アマラウ (ムラーリャ) ビクトル・カセレス エラーノ (アレキサンドロ) エベルトン ルーカス・ムグニ (ガブリエウ) |
エベルトン・コスタ (ウィリアン・バルビオ) エジミウソン |
FW | エルナーニ |
フェリッピ・バストス 36 | ゴール |
39 エラーノ 89 ガブリエウ |
ジエゴ・ヘナン パブロ・ギニャス エドゥアルド・アランダ フェリッピ・バストス |
イエロー カード |
フェリッピ ワラシ アンドレ・サントス |
アジウソン・バチスタ | 監督 | ジャイミ・ジ・アウメイダ |
主審: エドゥアルド・コルデイロ・ギマライス 会場: エスタジオ・ド・マラカナン (リオ・デ・ジャネイロ) |
2014.02.16
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