Campeonato Paulistaカンピオナート・パウリスタ

かつてゴイアスやクルゼイロなどで活躍したブラジル代表FWヒカルド・ゴラールは、中華人民共和国への帰化申請を進めている。帰化すれば、かつてボタフォゴなどで活躍した中国代表FWエウケソンと同じく、中国代表に名を連ねることになる。

2015年から広州恒大（中国）でプレイしているヒカルド・ゴラールは、2019年に1年の期限付き移籍でパウメイラスに加入したが、結果を残したものの4ヵ月で広州恒大に戻った。広州恒大ではこれまで155試合に出場して110ゴールを挙げる獅子奮迅の活躍で、中国国内にもファンが多い。

ヒカルド・ゴラールは2014年に一度だけブラジル代表での出場経験を有するが、親善試合であるため、中国での居住年数が5年以上になった同選手は帰化すれば中国代表選手として出場できる条件を揃えている。

ただし、同選手が中国の国籍を取得するのには障害もある。まず、中国が二重国籍を認めていないため、ヒカルド・ゴラールはブラジル国籍を放棄すべく訴訟を起こさなければならないという点である。この規則については、逆の境遇も認められていて、ヒカルド・ゴラールが中国国籍を放棄する訴訟を起こし、勝訴すれば再びブラジル国籍を取り戻すことも可能だ。こうした事情から、同選手は中国代表として活躍できる期間だけ中国国籍を取得して、後年に再びブラジル国籍を取り戻すことになりそうと報じられている。

他にも、銀行口座の切り替えや、不動産の名義変更など欠かせない事務処理が多数発生するが、ヒカルド・ゴラールは中国への帰化に前向き。ちなみに、帰化した暁にはブラジル国籍を放棄することになるため、母国ブラジルに入国する際には観光ビザの取得が必要になる。なお、同選手の妻と子どもたちはブラジルの国籍を放棄する必要がないため、彼女らはビザ無しでブラジルを出入国できる。

ブラジルではすでにエウケソンが中国に帰化してゴールを決める活躍を残した実績もあり、そこに中国スーパーリーグで100ゴール以上を挙げているヒカルド・ゴラールが加入すれば、強力な中国代表が生まれそうだが、果たして。