Campeonato Brasileiro Serie A 2023ブラジル全国選手権 1部 2023

ブラジルの名門コリンチャンスは20日、クッカ監督の就任を発表した。契約期間は、コリンチャンスの現会長が任期満了を迎える2023年12月まで。

コリンチャンスは、前任のフェルナンド・ラザロ監督が留任しないことを確認した20日の午後に、速やかな監督人事を実行。クッカ氏について、コリンチャンスは昨年末も候補に挙げていたが、コリンチャーノ（コリンチャンスのサポーター）からの否定的な反響を恐れて交渉を進めなかった経緯がある。というのもクッカ氏は現役時代の1987年に、当時所属していたグレミオのチームメイト3人とで、スイスのベルンにて13歳の少女と性的関係を持ったとして告発されたことがある。当時の報道によれば、欧州ツアー中のグレミオがスイスを訪れた際に、クッカ氏とチームメイトの宿泊部屋に少女2人を招き入れ、そのうちの一人を別室に連れ込んで犯行に及んだという。少女とは合意の上だったとのことだが、年齢が若すぎるため（たとえ合意があったとしても）犯罪に該当したと記事は伝えている。

2年後の1989年には、前述の性的暴行の罪で1年3ヵ月の懲役を言い渡されたが、ブラジルには有罪判決を受けた者に対してスイスとの引き渡し条約がないため、クッカ氏と当時のチームメイト3人はいずれも服役していない。そしてクッカ氏は今も一貫して無罪を主張している。

2013年にはアトレチコ・ミネイロをリベルタドーレス優勝に導き、2016年にはパウメイラスを、2021年にはアトレチコ・ミネイロをそれぞれブラジレイロン優勝へと導くなど、監督としての実績は十分なクッカ氏だが、過去にアトレチコ・ミネイロやパウメイラス、サントスなどを去った際にフロントと揉めたり、個人的な事情で辞任したりとトラブルを頻発させた過去がある。

クッカ新監督はすでにチームに合流していて、早くも週末のゴイアス戦から指揮を執ることになっている。ちなみにクッカ氏がコリンチャンスを率いるのは、今回が初めて。