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ブラジルサッカーの聖地が失っている“清潔感” CONMEBOLの介入で決勝戦までにどこまで美化される?
決勝戦が行われるエスタジオ・ド・マラカナンの現状と当日までの取り組みについて
▲ スタジアムの座席にはどれも汚れが目立ち、決して清潔とは言えない状態だ(写真提供:Globoesporte)
マラカナンは10月22日にブラジレイロンの第28節「フラメンゴ vs バスコ・ダ・ガマ」を開催予定で、翌23日から11月4日までの13日間はCONMEBOL(南米サッカー連盟)が一時的に同スタジアムの管理を引き継ぐことになっている。メインは大一番を迎えるためにピッチの芝などを整備することだが、マラカナンには他にも複数の問題が散見される。
W杯ブラジル大会の前年(2013年)に全面リニューアルをしたマラカナンの管理は、フラメンゴとフルミネンセによる共同出資会社「コンソルシオ Fla-Flu(Fla-Flu コンソーシアム。以下、コンソルシオ社)」が担当している。だが、同社によるマラカナンの管理は必ずしも十分とは言えないのが実態だ。
▲ 壊れたのか壊されたのかはさておき、便座が外れたままの洋式便器(写真提供:Globoesporte)
しかし、ブラジルのスポーツサイト「Globoesporte」が先月と今月にかけて撮影した写真は、マラカナンの管理不徹底を証明するものばかりだった。
前述の写真付き報告を受けて、コンソルシオ社は書面で反論。
▲ 通路の一角には、野良猫による糞尿被害が。この被害は他の場所でも複数確認されている(写真提供:Globoesporte)
「現在スタジアムには7万以上の座席があり、来場者の健康と安全性を確保すべく、試合後に検査をしています。残念ながら、来場者の中には不適切な使用をする者もいて、座席の上に立ったり、飛び乗るなどして座席を破損させる場合もあります。また、ビールなど飲み物をこぼすことで座席が汚れて滑りやすくなるといった別の悪化要因も確認されています」
「2013年の最後の改修以降、マラカナンでは10年間で約700もの試合が開催されてきました。天候やファンによる施設の不適切な使用によって、多くの座席がひどい状態になっています。試合をするたびに、修理または廃棄する必要を迫られる座席の数は約100に上り、憂慮すべき事態です。こうした事実を受けて、我々は座席を修理するためのワークショップを設立して、対応に追われています」
▲ マラカナンの椅子を修理するワークショップの様子(写真提供:Globoesporte)
実態との乖離が著しい反論だが、今は責任者の追及をしている場合ではない。11月21日には南米予選の「ブラジル vs アルゼンチン」も開催予定だ。10月23日からCONMEBOLが管理することになる2週間で、マラカナンはどこまで清潔感を取り戻せるのか。
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2023.10.10
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