CONMEBOL Libertadores 2024コンメボル・リベルタドーレス 2024

幼なじみの急逝にショックを隠せないニコラス・デ・ラ・クルス　試合前の黙祷後には故人を思い涙

少年時代にチームメイトだったウルグアイ代表MFニコラス・デ・ラ・クルスが急逝したファン・イスキエルドを哀悼

▲ リベルプールの育成部門でウルグアイ代表MFニコラス・デ・ラ・クルス（左）はファン・イスキエルド（右）と同期だった（写真提供：Futbol.uy）

ナシオナル・モンテビデオが27日にファン・マヌエル・イスキエルドの逝去を発表したのを受けて、同い年のウルグアイ代表MFニコラス・デ・ラ・クルスが哀悼のコメントを出した。

ファン・マヌエル・イスキエルドは22日にサンパウロで出場したリベルタドーレスの試合（サンパウロ戦）で84分にセンターサークルで両足をふらつかせて転倒。救急車で病院に緊急搬送されたが脳に障害が起こるなどで、治療の甲斐なく絶命した。

訃報を受けてルイス・スアーレス、ダルウィン・ヌーニェス、アグスティン・カノービオらウルグアイ代表選手を筆頭に多くの選手が故人への哀悼を示したが、とりわけ心を打つ内容を出したのが“幼なじみ”のニコラス・デ・ラ・クルス。同じ1997年生まれで誕生日も約1ヵ月ほどしか違わないイスキエルドとデ・ラ・クルスは、リベルプールの育成部門でともに過ごした同期である。

27日に旧友の訃報を知ったデ・ラ・クルスは、自身の Instagram で“幼なじみ”への哀悼を投稿。

「天高く舞い上がれ、我が友。非常に悲しいときに心から哀悼の意を表し、彼のご家族に大きな愛と抱擁を送ります。あなたと私は長い間楽しい時間を過ごしてきた。その喜びとともに私はあなたのことをずっと思い出すだろう」

▲ 28日に行われたコパ・ド・ブラジウのバイーア戦で試合前の黙祷後に涙をぬぐうウルグアイ代表MFニコラス・デ・ラ・クルス（写真提供：Globoesporte）

翌28日にブラジルのサウバドールで行われたコパ・ド・ブラジウのバイーア戦では、キックオフ直前にイスキエルドへの黙祷が執り行われ、1分間黙祷したデ・ラ・クルスはあふれる涙をユニフォームでぬぐう一幕も。“幼なじみ”を失った悲しみを抑えきれない様子だった。

◆　ニコラス・デ・ラ・クルス

本名：: ディエゴ・ニコラス・デ・ラ・クルス・アルコーサ
生年月日：: 1997年6月1日生まれ（）
出身：: ウルグアイ（首都モンテビデオ）
身長：: 167cm
ポジション：: ミッドフィルダー

異父兄である元ウルグアイ代表MFカルロス・サンチェスの勧めにより、2011年に14歳でリベルプールの育成部門に入団。2015年にトップチームに昇格すると、2017年からはリーベル・プレート（アルゼンチン）に移籍して主力として長く活躍。リーベルではコパ・アルヘンティーナ優勝、国内リーグ優勝のほか、2018年のリベルタドーレス優勝にも貢献した。2024年1月からはフラメンゴ（ブラジル）に完全移籍で加入している。ウルグアイ代表。

◆　ファン・マヌエル・イスキエルド

本名：: ファン・マヌエル・イスキエルド・ビアーナ
生年月日：: 1997年7月4日生まれ（享年27）
出身：: ウルグアイ（首都モンテビデオ）
身長：: 184cm
ポジション：: センターバック

21歳の2018年にセロでデビューすると、以降ペニャロール、モンテビデオ・ワンデレールス、ナシオナル・モンテビデオなどウルグアイのクラブでプレイ。2021年にはアトレティコ・サン・ルイス（メキシコ）でもプレイした。キャリアハイは2023年に所属したリベルプールで、31試合に出場し3得点。2024年はアルバロ・レコバ監督（当時）に呼び戻される形でナシオナル・モンテビデオに復帰した。2024年8月22日、リベルタドーレスのサンパウロ戦で試合中に不整脈を起こして倒れ、サンパウロのアウベルト・アインシュタイン病院へ救急搬送。容態が回復せず、5日後の27日に死亡した。