- Campeonato Brasileiro Serie Aブラジル全国選手権 1部
9試合勝利のないフルミネンセが決断 ルシェンブルゴ監督の解任を発表
リオ・デ・ジャネイロの名門フルミネンセがバンデルレイ・ルシェンブルゴ監督の解任を発表
▲ 降格圏内に転落したチームの責任を問われ、監督のポジションを奪われたバンデルレイ・ルシェンブルゴ氏
61歳になるルシェンブルゴは監督としてのキャリアが30年になるベテランで、1998年にはブラジル代表監督に就任。2004年にはレアル・マドリーを率いた経歴もある、世界的に有名な監督の一人だ。ブラジル全国選手権ではこれまでに複数のチームで計5度の戴冠も経験。監督としての実績は申し分ないが、その一方でしばしば独裁的な手法をとったり、失言をこぼすなどその人間性を良く思わない人も少なくない。
今年はグレミオで指揮を執っていたが、州選手権で宿敵インテルナシオナウの優勝を許したほか、リベルタドーレスではグループリーグこそ突破したものの、決勝トーナメント1回戦で敗退するなど目立った結果を残せていなかった。5月に開幕したブラジル全国選手権でもスタートダッシュにつまづき、わずか数ヶ月でグレミオの監督を解任。そして7月30日に監督就任の打診を受けたフルミネンセでこれまで指揮を執っていた。
フルミネンセは7月までアベウ・ブラーガが指揮を執っていたが、ブラジル全国選手権で中位を彷徨うとリベルタドーレスでは準々決勝で敗退。これを受けて解任された同監督の後釜として、ルシェンブルゴを招聘してチームの再建を図っていた。
しかしルシェンブルゴ就任後のフルミネンセは、フレッジの故障による戦線離脱や、元ポルトガル代表MFデコのシーズン途中での現役引退なども相まって低迷。26試合を消化して7勝9分10敗と奮わず、直近で勝利を収めたのは9月末に行われた第24節「ゴイアス 1-2 フルミネンセ」が最後で、以降9試合も勝利から見放されていた。
今回の解任劇について、フルミネンセのペーテル・シエンセン会長は「ルシェンブルゴ氏には退いてもらうが、この件で多くを語るつもりはない」と言葉少なに述べている。
ルシェンブルゴの処遇については、ビットーリアを相手に 2-3 で敗れた2週前にも同会長が解任を主張。役員会では正式決定の直前まで煮詰まったそうだが、スポンサーの代理人であるセウソ・バーホス氏らの説得もあって解任が見送られていた。それから2週を経ても状況が好転しないどころか、3連敗を喫して降格圏内の18位まで順位を下げてしまったことを受け、同会長が改めて解任を唱えて正式決定に至った模様だ。
フルミネンセのとある幹部によれば残り5試合で最低2勝を至上命題としているそうで、次節のナウチコとその次のサンパウロ戦で連勝することで早々に降格圏を脱出したいとのこと。ルシェンブルゴの後釜には、元バスコ・ダ・ガマ監督のドリバウ・ジュニオール氏が内定している。
2012年のブラジレイロン優勝からわずか1年でセリエB(2部)に降格するというクラブの歴史に泥を塗る事態だけは避けなければならないが、フルミネンセはここから息を吹き返すことができるのだろうか。
2013.11.12
当サイトに掲載された文章の著作権は、すべて Goleador に帰属しています。無断での複製・転載・引用など二次利用は固く禁じています。
- サンパウロが3戦目で今季初勝利 完敗のアトレチコ・ゴイアニエンセは開幕3連敗…カンピオナート・ブラジレイロ 2024
- ウルグアイ代表MFアグスティン・カノービオの独壇場 決勝ゴールを決めるも終了間際にレッドカードカンピオナート・ブラジレイロ 2024
- サウバドールのクラシコ“Ba-Vi”はバイーアがホジェーリオ・セニ監督の采配ズバリで引き分けに持ち込むカンピオナート・ブラジレイロ 2024
- アトレチコが宿敵に快勝 アルゼンチン代表MFマティアス・サラーチョはバイシクルシュートを決めるカンピオナート・ブラジレイロ 2024
- ウルグアイ代表MFニコラス・デ・ラ・クルスの1ゴール1アシストで勝ったフラメンゴが連勝で首位に浮上カンピオナート・ブラジレイロ 2024
- 熱戦の“ショキ・ヘイ”はパウメイラスが優勢も90分間で決めきれず PK戦を制したサンパウロが優勝スーペルコパ・ヘイ・ジ・2024
- 40歳でブラジルサッカー界での歩みを進める田島翔の自叙伝が発売 皇帝アドリアーノとのエピソードもブラジル関連情報
- キングカズに憧れてプロになった男が40歳になって叶えた夢 王国ブラジルで新たな一歩を踏み出すカンピオナート・パラナエンセ 2023 3部