
- Campeonato Brasileiro Serie A 2016ブラジル全国選手権 1部 2016

ビデオ判定を含めて二度も覆ったジャッジにフルミネンセは激怒 フラメンゴは首位に詰め寄る
カンピオナート・ブラジレイロ 第30節 フルミネンセ 1-2 フラメンゴ

▲ 53分に決勝ゴールを決めたフェルナンジーニョ
"Flu-Fla(フル-フラ)”と呼ばれる宿敵同士の対決は、11分に右からのコーナーキックでフラメンゴが先制。ファーサイドからボールの落下点に駆け込んだレアンドロ・ダミアンの頭ではなく、競った相手選手の手や体に当たってのオウンゴールのようにも見受けられたが、主審はレアンドロ・ダミアンのゴールと認定した。
フルミネンセは前半に何度かチャンスメイクしたが、ゴールを奪えず。一方フラメンゴは44分にジエゴのフリーキックがキーパーのファンブルを誘うと、こぼれ球にレアンドロ・ダミアンが詰めたものの、シュートは枠を捉えられなかった。
フルミネンセが追いついたのは、後半の開始直後。右サイドでボールをキープしたグスターボ・スカルパがアーリークロスを上げると、シッセロがヘディングでゴール前に折り返し、最後はマルコス・ジュニオールが左足でゴールに押し込んだ。
だが、フラメンゴはほどなくして再びリードを得た。53分、パラのクロスをクリアしようとしたウェウリントン・シウバが空振りすると、上半身でボールをトラップしたフェルナンジーニョが左足でゴールに沈めて 2-1 とした。

▲ 主審の曖昧なジャッジに対して口頭で抗議する元ブラジル代表MFジエゴ(右)とフルミネンセの選手たち
グスターボ・スカルパのフリーキックに対してエンリーキがヘディングで叩きつけると、ボールはキーパーの左手を弾いてゴールネットを揺らした。ところが、副審はすぐに旗を揚げてオフサイドと判定。これを不服としてフルミネンセの選手数人が副審に詰め寄って抗議すると、そこに近寄った主審は副審と一言二言話した直後に突然フルミネンセのゴールを認めた。
するとエンリーキを中心とする歓喜の輪を形成したフルミネンセの様子から、判定が覆ったことを察知したフラメンゴのイレブンが主審らに詰め寄って猛抗議を開始。そこに警備スタッフやフルミネンセの選手らも加わって、ピッチの一角は物々しい雰囲気となった。
フリーキックが蹴られた瞬間、フルミネンセの選手はオフサイドポジションにいたのか。主審は真偽を確かめるべく、ビデオ判定を決断。その数分後にはスーツ姿の男性が現れて主審らに近寄り、口頭で何かを伝えた。おそらくビデオ判定の結果を伝えたものと思われるが、スローVTRだとフルミネンセの複数の選手がオフサイドであり、エンリーキはその中の一人であった。やがて主審は両軍の選手に離れるよう指示した上で、右手をゴールエリアに向けてフラメンゴのゴールキックを命じた。判定は二度覆ったのであった。

▲ 主審の曖昧なジャッジを受けて試合は約13分間中断した
再開された試合はフルミネンセが101分にビッグチャンスを作ったが、ウェウリントン・シウバが至近距離で三度放ったシュートはすべてキーパーに跳ね返されてしまい万事休す。フルミネンセにとっては不満の残るクラシコとなってしまった。
同日、首位パウメイラスが引き分けに終わったため、勝ったフラメンゴは首位との勝ち点差を1に縮めた。
カンピオナート・ブラジレイロ 2016 第30節 (2016/10/13) | ||
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フルミネンセ | 1-2 | フラメンゴ |
ジュリオ・セーザル | GK | アレックス・ムラーリャ |
ウェウリントン・シウバ グン エンリーキ ウィリアン・マテウス |
DF |
パラ ヘーベル ハファエウ・バス ジョルジ |
ピエーヒ (マルキーニョ) シッセロ グスターボ・スカルパ |
MF |
マルシオ・アラウージョ ウィリアン・アロン ジエゴ アラン・パトリッキ (エベルトン) |
マルコス・ジュニオール (マグノ・アウベス) ウェウリントン ヒシャリソン |
FW |
レアンドロ・ダミアン (エメルソン) フェルナンジーニョ (マルセーロ・シリーノ) |
マルコス・ジュニオール 46 | ゴール |
11 レアンドロ・ダミアン 53 フェルナンジーニョ |
ウェウリントン・シウバ グスターボ・スカルパ |
イエロー カード |
ジョルジ アラン・パトリッキ マルセーロ・シリーノ |
レビル・クウピ | 監督 | ゼ・ヒカルド |
主審: サンドロ・メイラ・ヒッチ 会場: エスタジオ・ハウリーノ・ジ・オリベイラ (ボウタ・ヘドンダ) |
2016.10.13
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