Copa América 2019コパ・アメリカ 2019

6月14日からブラジルで開催されている国際大会「コパ・アメリカ」。7月7日にリオ・デ・ジャネイロ州の州都リオ・デ・ジャネイロで行われた決勝「ブラジル vs ペルー」は、開催国ブラジルが勝利を収めて優勝した。

ペルーは2分にクリスティアン・クエバがポストをかすめるフリーキックで攻撃の口火を切ったが、先制したのはブラジル。15分、自陣からのフィードで右サイドを上がったガブリエウ・ジェズスがペナルティエリアの近くでミゲル・トラウコを振り切って右足でクロスを上げると、ファーサイドでフリーになっていたエベルトンが右足で合わせてゴールに沈めた。

ブラジルは23分に左サイドからホベルト・フィルミーノが折り返したグラウンダーのクロスに、フィリッピ・コウチーニョが右足のアウトサイドで合わせ、シュートはわずかに枠を逸れたが決定機を創造。36分にはアレックス・サンドロのクロスにフィルミーノが頭で合わせて、スタンドの歓声とため息を誘った。

ペルーは攻めあぐねる時間がしばらく続いたが、40分に右サイドを素早いパスで崩してクエバがペナルティエリアで中央に折り返すと、体勢を崩したチアゴ・シウバの左手にボールが当たって主審はPKを指示。VARの確認もした上でPKのジャッジは変わらず、このPKをパオロ・ゲレーロが冷静に決めて、ペルーが前半のうちに追いついた。

しかし前半はこれで終わらなかった。アディショナルタイムの48分、相手陣内でボールを奪ったブラジルはアルトゥールがドリブルで押し上げてパスを出すと、ガブリエウ・ジェズスが右足でゴール右隅にボールを流し込んで 2-1 とした。アルトゥールがドリブルを仕掛けた時点と、ガブリエウ・ジェズスにパスがつながる時点の両方でペルーの選手が足を滑らせてしまう不運も、ブラジルの2点目を誘発した形になった。

後半、ブラジルは51分にコウチーニョがペナルティエリアに入って右足でシュートを打ったが、ゴール右隅を狙って蹴ったボールはポストをかすめて外れる。53分には高い位置でボールを奪い取って最後はフィルミーノが右足でシュートを打ったが、こちらは当たり損ないでファーサイドへ流れた。56分にはアレックス・サンドロのクロスにフィルミーノが頭で合わせて、ブラジルは積極的に3点目を目指した。

ブラジルは主導権を握って試合を作れていたが、69分にガブリエウ・ジェズスが2枚目のイエローカードを受けて退場し、数的不利に陥った。するとペルーは72分にミゲル・トラウコが角度のないところから左足を振り抜き、73分にはコーナーキックのこぼれ球をエディソン・フローレスがミドルシュートでフィニッシュに持ち込んだ。

だが、ペルーの攻撃を防いだブラジルは、86分にPKを獲得。左サイドからドリブルでカットインしたエベルトンがペナルティエリアでカルロス・サンブラーノのチャージを受けて転倒した場面を、主審はサンブラーノのファウルとジャッジした。ペルーのイレブンはこの判定に対して抗議すると、主審はVARシステムによる映像確認を行ったがPKのジャッジは変わらず。このPKを途中出場のヒシャリソンが決めて、ブラジルが勝利を決定づけた。

ブラジルのコパ・アメリカ優勝は、4大会ぶり9度目。対するペルーは、1975年以来となる44年ぶりの優勝は叶わなかった。

得点王はエベルトンとパオロ・ゲレーロの二人で、大会MVPにはダニエウ・アウベスが選出された。

コパ・アメリカ 2019　決勝　（2019/07/07）
ブラジル	3-1	ペルー
アリソン・ベッケル	GK	ペドロ・ガレーセ
ダニエウ・アウベス マルキーニョス チアゴ・シウバ アレックス・サンドロ	DF	ルイス・アドビンクラ カルロス・サンブラーノ ルイス・アブラン ミゲル・トラウコ
カゼミーロ アルトゥール フィリッピ・コウチーニョ （エデル・ミリタン）	MF	レナート・タピア （クリストフェル・ゴンサーレス） ヨシマール・ヨトゥン （ラウール・ルイディアス） アンドレ・カリージョ （アンディ・ポロ） クリスティアン・クエバ エディソン・フローレス
ガブリエウ・ジェズス ホベルト・フィルミーノ （ヒシャリソン） エベルトン （アラン）	FW	パオロ・ゲレーロ
エベルトン　15 ガブリエウ・ジェズス　45+3 （PK）　ヒシャリソン　90	ゴール	43　パオロ・ゲレーロ　（PK）
ガブリエウ・ジェズス チアゴ・シウバ ヒシャリソン	イエロー カード	レナート・タピア カルロス・サンブラーノ ルイス・アドビンクラ
ガブリエウ・ジェズス	レッド カード
チッチ	監督	リカルド・ガレカ
主審：　ロベルト・トバル　（チリ） 会場：　エスタジオ・ド・マラカナン　（リオ・デ・ジャネイロ）