- Campeonato Brasileiro Serie A 2019ブラジル全国選手権 1部 2019
サントスで鳴かず飛ばずのクエバはこのまま退団へ 一方でアリアンサ・リマへの復帰案が浮上
サントスで冷遇されてペルー代表からも外れたペルー代表MFクリスティアン・クエバの現在
▲ 2019年2月に完全移籍のオプション付きでサントスに来たものの、ホルヘ・サンパオリ監督(左)の構想に入っていけなかったペルー代表MFクリスティアン・クエバ
2016年までトルーカ(メキシコ)などスペイン語圏の国でキャリアを重ねてきたクエバは、同年に移籍したサンパウロでスムーズにチームに順応すると、2018年に退団するまでに87試合に出場して20ゴールを叩き出す活躍をみせた。サンパウロでの成績は、ブラジルのクラブチームにとって好印象として残った。そんな中で2019年2月に期限付きでクエバを獲得したのが、サントスだった。入団会見で、クエバは「ブラジルサッカー界に戻ってこられたことと、歴史と伝統のある偉大なクラブであるサントスの一員になれることを嬉しく思う。最高のプレイをして、自分の足跡を残したい」と意欲をみなぎらせていた。
だが、ふたを開ければサンパオリ監督に起用される機会は少ない。すると10月になって、サントスのスポーツディレクターを務めるパウロ・アウトゥオリ氏が、クエバの動向について「年末までサントスの公式戦に出ることはない」と明言。クエバはサントス加入時に完全移籍のオプションが付いたが、そのオプションの行使はなされない模様だ。
クエバを宝の持ち腐れ状態にしている理由を、サンパオリ監督は記者会見で説明した。
「残念ながら我々は現在のサントスにクエバをうまくフィットさせられなかった。何度か実戦で試してみたが、成功しなかった」
「ブラジレイロンを戦いきるためには、フラメンゴがやっていることと同じことしなければならず、チームのベストをキープするための優先順位で、クエバの起用は高くない」
かくして、サンパオリ監督の構想外であると知ったクエバは、ブラジレイロンがシーズン中にも関わらず母国ペルーに戻っている。セサル・バジェーホの練習場で汗を流しているクエバには、古巣アリアンサ・リマへの復帰を噂する記事も出始めている。しかし、アリアンサ・リマのセサル・トーレス氏はクエバ獲得の可能性について、次のような見解を示している。
「クエバ獲得の可能性はあるが、まずは予算ありきだ。クラブの収入を踏まえて考えなければならないし、採算度外視での獲得は考えていない」
まだ11月前半にも関わらず、サントスを離れてペルー代表からも漏れたクエバは、年内の公式戦出場の機会がゼロになった。年が明ければ、不遇の時を脱することはできるのか。
◆ クリスティアン・クエバ
- 本名:
- クリスティアン・アルベルト・クエバ・ブラーボ
- 生年月日:
- 1991年11月23日生まれ(27歳)
- 出身:
- ペルー(トルヒージョ)
- 身長:
- 169cm
- ポジション:
- ミッドフィルダー、フォワード
2007年にサン・マルティンの下部組織からトップチームに昇格すると、すぐに頭角を現す。その後チリやスペインを経て2014年からはアリアンサ・リマへ。そして2015-2016シーズンにトルーカ(メキシコ)で活躍すると、2016年にサンパウロ(ブラジル)へ移籍して中心選手として活躍した。2018年のワールドカップ終了後にクラスノダール(ロシア)へ移籍した。ペルー代表。
2019.11.09
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