- LigaPro Betcris 2022エクアドル1部リーグ 2022
VARチェック中の暴力で審判員協会がストライキを発動 21日の3試合は開催不可能として延期が決まる
リーガプロ・ベトクリス(エクアドル1部リーグ)の後期第7節の3試合が延期になった原因
▲ 20日の「マカラー vs アウカス」戦でマカラーのゴールキーパーコーチのエクトル・チリボーガ氏が主審のアレックス・カハス氏を殴った場面(写真提供:futbolecuador)
事の発端は(現地時間で)8月20日の夜に行われた同節の「マカラー vs アウカス」戦。0-0 のまま後半のアディショナルタイムに突入し、スコアレスドローが濃厚になったところで、VARのオンフィールドレビューによって、途中出場のファン・マヌエル・テベスがつかまれたことが発覚して、アウェイのアウカスにPKが与えられる判定がなされた。
この判定に納得のいかないマカラーは猛反発。ここでPKを献上すれば敗北必至のマカラーは、ゴールキーパーコーチのエクトル・チリボーガ氏がVARのオンフィールドレビューの現場まで歩み寄ると、主審のアレックス・カハス氏を右の拳で殴打した。
この暴力行為により、現場は制御不能に陥り、一部の観客がスタンドからなだれ込むなどの混乱が発生。暴動は警備にあたっていた警察によって速やかに沈静化されたが、試合はその後与えられたPKでアウカスが先制。しかし、その3分後に相手にもPKが与えられ、こちらのPKも決まったことで結局両者痛み分けの引き分けに終わった。
タイムアップの笛が鳴ると、物議を醸した対戦相手に向けて、地元のサポーターから投石などの妨害行為が発生。幸い、武装警官の防御によって大事には至らなかったが、殺伐とした空気の中で試合を収束せざるをえなかった。
▲ 21日の試合が行われる前提でピッチに整列したデルフィンSC(左)とムシュ・ルナ(右)のイレブン。しかしこの後、試合は行われなかった(写真提供:Ecuador TV)
「デルフィンSC vs ムシュ・ルナ」は選手の整列前に延期が判明していたが、それでも両チームの選手がわざとピッチに整列した背景には、AEDAF(エクアドルサッカー審判員協会)への抗議があったものとみられる。
実は、21日に開催予定だった他の2試合も突然の延期が決まっていて、その理由はAEDAFによるストライキであったことが原因とされる。
◇ ◇ AEDAF(審判員協会)がストライキを起こした理由 ◇ ◇
声明によれば、AEDAFは当初、他の試合が延期になることのないよう尽力したというが、審判員から「真面目にジャッジしている最中に暴力を振るわれたらたまったものではない」と辛辣な苦情が相次ぎ、審判員側の強い意向により21日の試合を延期にするしかなかったとしている。
現時点で、この問題に対し誰がどのような形で責任を取ることになるかは明らかにされていない。なお、22日の試合は予定通り開催された。
2022.08.21
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