- Campeonato Brasileiro Serie A 2023ブラジル全国選手権 1部 2023
ビラ・ベウミーロでまた暴動発生 終了間際に爆発物が投下されて強制終了 サントスへの制裁は不可避か
カンピオナート・ブラジレイロ 2023 第11節 サントス 0-2(強制終了) コリンチャンス
▲ 18分に先制ゴールを決めたイウリ・アウベルト(右)は控えキーパーのカルロス・ミゲウと飛び上がって喜ぶ(写真提供:Globoesporte)
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コリンチャンスは14分に自陣でボールを奪い取ったブラジル代表DFファギネルがドリブルでカウンターに転じると、60mほど進み相手陣内の中央からスルーパスを供給。最終ラインの裏へ抜け出したイウリ・アウベルトにボールが渡ると、イウリ・アウベルトは右足を振り抜いたがシュートはファーサイドへ流れた。それでも18分、ホージェル・ゲージスのスルーパスで右サイドからペナルティエリアに入ったフアンがキーパーを引きつけて中央に折り返すと、イウリ・アウベルトが右足でゴールに流し込んで先制した。
サントスは21分、波状攻撃から生まれた見方のシュートのこぼれ球をジョン・スティーブン・メンドーサが左足でゴールネットに突き刺したが、VARチェックの結果シュートの前にメンドーサの手にボールが当たっていたことが発覚したため、同点ゴールは幻となった。すると判定に救われたコリンチャンスは27分、左サイドでセットプレイを得ると、フアンが右足で放ったフリーキックがゴール前で飛び上がったジョアン・ルーカスの頭頂部に当たってゴールへ。公式記録はオウンゴールでなく、フアンのゴールとなってコリンチャンスがリードを広げた。
後半、サントスは52分に左サイドを上がったジョン・スティーブン・メンドーサがアーリークロスを上げたが、マルコス・レオナルドのヘディングシュートはキーパーのファインセーブに遭う。その後もサントスは57分、61分、63分とフィニッシュに持ち込んだが得点できず。75分にジョン・スティーブン・メンドーサが左足で打ったシュートもキーパーにキャッチされた。
▲ 86分にスタンドから投げ込まれた複数のロケット弾や爆竹。幸いカッシオら選手に実害はなかった(写真提供:Globoesporte)
次に審判団が警備されながらピッチを去り、最後にサントスの選手たちが現地スタッフと武装警官隊に囲まれながら、ゆっくりとペナルティエリア付近まで進んだが、そこでまたスタンドから複数の爆発物が投げ込まれる事態に。一旦下がりながら、最後は出入口付近を武装警官が盾でガードする列の中央を、サントスの選手たちが駆け足でロッカールームへ引き上げざるをえない危険を伴う状況に置かれた。
一連の暴動を受けて、コリンチャンスはSTJD(上級司法スポーツ裁判所)に訴状を提出。内容はサントスへの罰金と、本拠地(エスタジオ・ビラ・ベウミーロ)の使用禁止または無観客試合の制裁になるとみられる。
ビラ・ベウミーロでの似たような暴動は昨年にもあり、コパ・ド・ブラジウのラウンド16でもスタンドから花火や発煙筒が投げ込まれた。さらにその試合では、暴徒がピッチに侵入してGKカッシオに跳び蹴りを食らわす暴行事件も起きている。当時サントスに科せられた制裁は、2試合の無観客試合と35,000ヘアウ(日本円で約105万円)の罰金だった。
カンピオナート・ブラジレイロ 2023 第11節 (2023/06/21) | ||
---|---|---|
サントス | 0-2 強制終了 |
コリンチャンス |
ジョアン・パウロ | GK | カッシオ |
ジョアン・ルーカス ジョアキン メッシアス ガブリエウ・イノセンシオ (ルーカス・ピリス) |
DF |
ファギネル ジウ カイターノ マテウス・ビドゥー (ファービオ・サントス) |
ロドリーゴ・フェルナンデス (サンドリ) ドジ (デイビッジ・ワシントン) ルーカス・リーマ (ルアン・ジアス) |
MF |
ホニ マイコン (ジュリアーノ) フアン (マテウス・アラウージョ) |
ジョン・スティーブン・メンドーサ マルコス・レオナルド ジェフェルソン・ソテルド (アンジェロ・ガブリエウ) |
FW |
ギリェルミ・ビロ (アジソン) イウリ・アウベルト ホージェル・ゲージス |
ゴール |
18 イウリ・アウベルト 27 フアン |
|
ロドリーゴ・フェルナンデス ドジ |
イエロー カード |
イウリ・アウベルト マテウス・ビドゥー ファギネル ギリェルミ・ビロ |
オダイール・エウマン | 監督 | バンデルレイ・ルシェンブルゴ |
主審: レアンドロ・ペドロ・ブアーデン 会場: エスタジオ・ビラ・ベウミーロ (サントス) |
2023.06.21
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