
- Campeonato Brasileiro Serie A 2021ブラジル全国選手権 1部 2021

年内は監督をするつもりがなかったと述べた“サンパウロのレジェンド”が受諾した理由は古巣への義理と愛
4年ぶりにサンパウロを率いることになった元ブラジル代表GKホジェーリオ・セニ氏が抱いていた年内の復職への葛藤

▲ 2017年7月3日以来、4年ぶりにサンパウロを率いることになったホジェーリオ・セニ新監督(写真提供:São Paulo Futebol Clube)
14日にセアラー戦に臨み 1-1 で終えた直後の記者会見で、セニ監督は年内は現場に復帰しないつもりでいたことを明かした。
「7月にフラメンゴを解任されて以降、年内は監督をやらないことに決めていた。サンパウロを例外としたのは、私の経歴を知る人ならわかるだろう。現役時代はサンパウロで1,237試合に出場し、ありがたいことにゴールも100以上決める機会をいただいた。まさに私の人生そのものであるサンパウロのためなら、自分にできることがあるならば尽力したいと思った。2022年までの契約で、まずは今季結果を出す(チームを残留させる)よう努めて、サンパウリーノ(サンパウロのサポーター)が年末を気分良く過ごせるようにしたい」
クレスポ監督の契約解除と同じ日に監督としてサンパウロに戻ってきたセニは、2015年7月以来の指揮となった14日のセアラー戦で 1-1 の引き分けで最初の仕事を終えた。勝ちきれなかったものの、クレスポ前監督体制での3バックをやめて、4-4-2 のフォーメーションに変更して戦い、今後に向けて活路も見いだせた内容だった。
「クレスポ前監督が指揮していたときと同じメンバーでも、ポジションや戦術を調整することで選手の特性を最大限生かせる戦いを試みた。初戦にしてはなんとか成功したし、ボールを支配してシュートもたくさん打てた。勝てなかったのは残念だが、“姿勢の変化”がみられたのは今いる選手の質の高さを表している」
今季のブラジレイロンは残り12試合。セニ監督は、対戦相手の特性に応じて対策を練っていく方針を示した。
◆ ホジェーリオ・セニ
- 本名:
- ホジェーリオ・ムッキ・セニ
- 生年月日:
- 1973年1月22日生まれ()
- 出身:
- ブラジル(パラナー州パト・ブランコ)
- 身長:
- 188cm
- ポジション:
- ゴールキーパー (現役時代)
1990年に17歳の若さでサンパウロの下部組織から昇格すると、現役を退く2015年までサンパウロ一筋を貫いたチームのレジェンド。キーパーとしての守備力の高さはもちろん、キックの精度にも長けて直接フリーキックやPKのキッカーとしてもゴールを量産。現役時代に残した「キーパーとしての通算ゴール数」132は、ギネス記録として認定されている。2006年ドイツ大会まではブラジル代表にも招集されていた。引退後、2017年に監督として古巣に帰ってきたが、結果を出せず解任。2018年からはセアラー州の名門フォルタレーザで1年間監督を務める契約を交わし、ブラジレイロン・セリエB(2部)の優勝を受けて契約を延長。2019年8月にクルゼイロの新監督としてフォルタレーザから引き抜かれた。しかしクルゼイロでは選手との確執などもあり、同年11月にフォルタレーザの指揮官に復帰。2020年にはフラメンゴの監督にもなったが、2021年7月10日に解任されていた。元ブラジル代表。
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2021.10.15
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