元ブラジル代表MFジーコの古巣として有名なリオ・デ・ジャネイロの名門フラメンゴは、長年チームを牽引してきたベテランDFレオナルド・モウラの放出を発表。併せて同選手がフラメンゴで出場する最後の試合を、ボタフォゴとのクラシコとすることを明らかにした。

1978年生まれで現在36歳のレオナルド・モウラは、何度も移籍を繰り返した末に2005年にフラメンゴへ加入。すると右サイドバックとしての才能が開花して、10年間フラメンゴの主力として活躍した。2008年には一度だけブラジル代表にも選出されたことがあり、近年はキャプテンとしてフラメンゴを引っ張ってきた。チームメイトからの信頼が厚いベテランである。

今回はチーム同士で交渉が合意に至ったことから移籍が成立したそうで、レオナルド・モウラ自身はフラメンゴを離れることについて寂しさを隠さなかった。

「私は3月1日のクラシコまではフラメンゴの選手として在籍するが、私が試合に出られるか否かはルシェンブルゴ監督が決めること。機会に恵まれてボタフォゴ戦に出場できたら嬉しいね。ただここを離れるのは、率直に言って寂しい。私を10年間育ててくれたフラメンゴのことは常に心の中にある。だからフラメンゴに対して“さようなら”は言わない。…いつか必ずここに戻りたいと思っている」

ボタフォゴは、レオナルド・モウラがデビューしたときに所属していた古巣だ。ボタフォゴとのクラシコをフラメンゴでの最終戦にした背景には、フロントの気遣いもあったようだ。惜別の思いを口にしたレオナルド・モウラは、時折涙をこらえて天井を見上げる仕草をみせた。

レオナルド・モウラの移籍先は、米国2部のフォート・ローダーデイル・ストライカーズ。元ブラジル代表FWホナウドが先日、共同オーナーに就任したことで話題になったクラブチームだ。そこではホナウドが現役復帰を示唆する発言もしていることから、もしかするとレオナルド・モウラとホナウドがチームメイトとしてともにプレイすることもあるかもしれない。レオナルド・モウラは、ホナウドとともに出場することについて「そのようなことが実現すれば、とても嬉しい」と述べた。