Torneo Grita México Clausura 2022メキシコ1部リーグ 2022 後期

3月5日にケレタロで発生したスタジアムでの暴動は、多数の負傷者が出る大惨事となった。地元当局の発表では死者はいないとしているが、一方でジャーナリストの報告などでは17人の死者が、そして一部メディアでも15人の死者が出たといった情報も上がっていて、深刻な事態であることに変わりはない。

そんな「ケレタロ vs アトラス」戦でアトラスのゴールマウスを守っていたコロンビア代表GKカミーロ・バルガスが9日、スタジアムで暴行を受けて入院した被害者（アトラスのインチャ）を慰問した。

地元のジャーナリストであるアルベルト・アバロス氏が自身の twitter に投稿した写真には、バルガスが重傷を負った入院患者と肩を組んで収まっている様子が写っている。患者は激しい暴行を受けたことがうかがい知れるほどに、顔面がアザだらけで左腕には点滴も確認されるほどだが、応援するクラブの守護神の慰問を受けてうれしそうな表情を浮かべている。

2019年からアトラスの守護神として活躍している33歳のバルガスは、昨年末の2021年アペルトゥーラ（前期）でリーグ優勝に貢献していて、アトラスのインチャにとってはアイドル的存在だ。愛するクラブの守護神からの慰問が、入院中の被害者を勇気づけたことは想像に難くない。

ちなみに、バルガスは自身の twitter アカウントでチームメイトと共同でスタジアムにおける暴力根絶を訴えるメッセージを発信している。

「我々は兄弟、親、子ども、そして純粋に人間としてここにいる。先週末に経験した出来事は非常に悲しいものだ。我々は断固として（暴力を）非難し、二度と起こらないよう団結する」

「現場にいて、あらゆる影響を受けたインチャと、愛する人たちを全面的に支援する。今後もすべての状況を注意深く監視する」

このたび慰問したバルガスは、2月1日のワールドカップ南米予選（アルゼンチン戦）でフル出場。

リーガ BBVA Bancomer MX （メキシコ1部リーグ） 2022 後期　第9節　（2022/03/05）
ケレタロ	0-3 没収	アトラス
ワシントン・アゲーレ	GK	カミーロ・バルガス
オマール・メンドーサ マキシミリアーノ・ペル エンソ・マルティネス エリック・ベラ	DF	ホセ・アベーラ アンデルソン・サンタマリア  マルティン・ネルボ  ガディ・アギーレ ルイス・レイェス
ホルヘ・エルナンデス ケビン・エスカミーラ レオナルド・セケイラ パブロ・バレーラ	MF	アルド・ロチャ エドガル・サルディバル ジェレミ・マルケス
ホセ・アングーロ アンヘル・セプルベダ	FW	フリオ・フルチ  ジュリアン・キニョーネス
	ゴール	29　フリオ・フルチ
エルナン・クリスタンテ	監督	ディエゴ・コッカ
主審：　フェルナンド・ゲレーロ・ラミーレス 会場：　エスタディオ・コレヒドーラ　（ケレタロ） 処分：　ケレタロのサポーターに暴動の責任があるとして、ケレタロの 0-3 敗北とする