Seleção Brasileiraブラジル代表

W杯南米予選に臨むブラジル代表が3日、ブラジル北部のアマゾナス州マナウスで公開練習を行った。すると公開練習も残り数分となったところで十数人の観客がピッチに乱入し、このうち2〜3人がネイマールに抱きついて押し倒す事態まで発生した。

この事態が発生したのは現地時間で3日の午後。ブラジルW杯や先のオリンピックでも会場として使用されたマナウスのアレーナ・ダ・アマゾニアのピッチで、ブラジル代表の選手が練習している最中に起こった。バックスタンドとゴール裏のスタンドから、観客が断続的にピッチに乱入して警備員との追いかけっこに発展した。このうち1人が警備員を振り切ってペナルティエリアにいたネイマールに抱きつくと、横から別の乱入者もネイマールに抱きついた。すると乱入者をネイマールから引き離そうとした警備員に引っ張られる形で、ネイマールを含めた全員がピッチに倒れ込んだ。

ネイマールに抱きついた乱入者はすぐに引き離されたが、今度は別の方向から観客がピッチに入ってきてはウィリアンやジウなどの選手に近寄ったりハグや握手を求める一幕も。その中には、警備員のタックルを華麗に振り切る身軽な者や、警備員のラリアットを喰らって転倒する者、はたまたネイマールに近づこうと裸足で駆け出すタンクトップにホットパンツ姿の若い女性などもいた。

一連の出来事により公開練習は一時的に中断したものの、その後はセキュリティが強化されるなど対策が講じられて無事に公開練習は終了した。ちなみに、この公開練習においてスタジアムやCBF（ブラジルサッカー連盟）側は観客に対してチケットを売らず、訪れた約15,000人は慈善団体への食料１キロ分の寄付と引き替えに入場してブラジル代表の練習を見守ったという。

広州恒大に所属するパウリーニョは、公開練習後の記者会見で一部の観客がピッチに乱入したことについて意見を問われると、次のように回答して肯定的な見解を示した。

「ファンのとった行動は、（見方によっては）選手への愛情表現とみることもできるよね。選手がケガをしたなどの危害が発生したわけじゃないから、微笑ましいことだと思っている」

ブラジル代表は6日（日本時間では7日）に、アレーナ・ダ・アマゾニアでコロンビア代表と対戦する。