Press Releaseプレスリリース

横浜の瀬谷で開催されるビーチサッカーのイベント 秘める魅力に限界なき競技は肉眼での観戦がベスト

10月7〜8日に横浜市瀬谷区でビーチサッカー最強の“群”決定戦「THE PRIDE BEACH GAMES 2023」を開催
▲ 強い日差しが照りつける炎天下で、オーバーヘッドキックが何度も披露された(写真撮影:Takuhei Minami)
 横浜市瀬谷区で10月7〜8日、ビーチサッカー最強の“群”決定戦が行われる。その名も「THE PRIDE BEACH GAMES 2023」。スポーツの魅力の枠だけに囚われず、人間の身体的・精神的な魅力、女性の活躍、自然とのふれあい、ゲーム性の興奮、イベントへの没入感といった様々な視点から競技者のみならず、観客、スタッフ、関係企業らすべての人たちが楽しんで非日常な刺激と体験を感じられる、5感フル稼働型イベントだ。

 砂浜で一つのボールを追いかけ繰り広げられる、アクロバティックなフットボール「ビーチサッカー」。ビーチサッカーと聞くと反射的に浜辺など波打ち際を連想しがちだが、関東ビーチサッカーリーグ1部の会場で海辺にあるのは平塚ビーチパーク(神奈川県平塚市)のみで、ほかは横浜市瀬谷区、東京都立川市、埼玉県さいたま市、千葉県美浜区と“内陸”でもビーチサッカーは開催されている。

サッカーのハイライトが凝縮された競技がビーチサッカー

▲ バモス・ア・ラ・カーサとの試合に臨んだレーヴェ横浜の選手(写真撮影:Takuhei Minami)
 8月20日、埼玉県越谷市のしらこばと水上公園では、大勢の家族連れがプールで余暇を満喫していた。その脇にあるホワイトビーチで行われていたのが、関東ビーチサッカーリーグ。プールとホワイトビーチとの間に垣根はなく、プールで遊泳中の客が水着姿でビーチサッカーを観戦する様子も散見された。

 横浜市瀬谷区をホームタウンとするレーヴェ横浜がこの日対戦したのは、千葉市美浜区の「バモス・ア・ラ・カーサ」。千葉市幕張、稲毛をホームグラウンドにしているチームだ。強い日差しが降り注ぐ午前10時に始まった試合は、レーヴェ横浜が 4-3 で接戦を制した。負傷して戦列を離れている選手が複数いて100%の戦力を整えられず、控え選手の数が相手より少ない状況での対戦。フィールドプレーヤーの松田康佑は負傷明けでなく、怪我が癒えていないコンディションでもチームを補うべく途中出場をしたほどだった。この日のレーヴェ横浜の戦力について、理事フロントスタッフの兼子氏は「50〜60%」とベストメンバーでなかった旨を吐露している。

▲ 見どころの最たるところはやはりシュートの瞬間だ(写真撮影:Takuhei Minami)
 Jリーグ創設から30年の歳月が流れ、サッカー観戦は全国的に浸透。Jリーグだけでなく、JFL以下の地域リーグにもサポーターが定着する好循環が根付いている。サッカー観戦を好み、スタジアムにも足を運ぶほどの“フットボールクラスタ”こそ、現地で観戦してもらいたいのが「ビーチサッカー」だ。

 ビーチサッカーはサッカーの括りでは同じだが、似て非なるもの。兼子氏によれば最初からビーチサッカーを始める選手は皆無で、過去にサッカーやフットサルで技術を磨いた人がビーチサッカー選手に移る傾向があるという。同氏いわく「(足元での)ボールコントロールができないと試合にならない」からで、その言葉通りビーチサッカーのプレーに求められるのは卓越したボールコントロール。しなやかな足首の動きでボールを浮かせ、軽快なリフティングでボールを操り、最適なタイミングで味方にパスを出す。こうしたプレーをそつなくこなす巧者がサンドコートに集うからこそ、ビーチサッカーは見どころの宝庫となる。

 ビーチサッカーのピッチである砂は凸凹が常であるため、ボールのバウンドも一定ではない。そのため、ドリブルでボールを運ぶ場面は少なく、リフティングと浮き球のパスがメイン。さらにはピッチの凸凹を逆手に取り、シュートのときだけあえて砂にボールを叩きつけることもある。凹凸のある砂で弾んだボールが、キーパーの目の前でイレギュラーなバウンドをしてゴールネットを揺らす可能性もあるためだ。

ビルドアップが鍵 キーパーは第5のフィールドプレーヤー

▲ ビーチサッカーにおけるキーパーは、俗に「第5のフィールドプレーヤー」とも称される(写真撮影:Takuhei Minami)
 試合中に見られた場面のひとつに、キーパーと守備的な選手によるパスワークがある。相手のフィールドプレーヤー4人のうち一人がハイプレスをかけてくる状況で、キーパーと守備的な選手とでボールを回して、ビルドアップのタイミングを計る。兼子氏曰く「キーパーに求められる役割は多い。サッカーのキーパーとしての役割に留まらない」とのことで、事実ビーチサッカーのキーパーにはいわゆるボランチのような役割も課せられていて、どのタイミングでどこにボールを送るかが得点の確率を上下させる。このときも両者はボールコントロールをする際にはボールを砂に着けず、リフティングでコントロール。これだけを見ても、足元の技術が高くなければビーチサッカーの選手として務まらないことがわかる。

 ビーチサッカーでは、選手がオーバーヘッドキック(バイシクルシュート)に及んだときには、他の相手選手がチャージをしてはいけないルールがある。そのため、オーバーヘッドキックに持ち込める状況を作ることがオフェンスにとって有利になる。前述の兼子氏もオーバーヘッドキックを重用する利点に言及していて、事実、この日もオーバーヘッドキックは頻発して会場を盛り上げた。そうした特殊なルールもまた、ビーチサッカーをよりアクロバティックにしている一因であろう。

 試合後、2人の元Jリーガーがインタビューに応じてくれた。

▲ かつてジェフユナイテッド市原・千葉やアルビレックス新潟シンガポールにも所属していたレーヴェ横浜の松本憲(10番)(写真撮影:Takuhei Minami)
 かつてジェフユナイテッド市原・千葉やアルビレックス新潟シンガポールにも所属していた松本憲は、ビーチサッカーについて「サッカーとは全く別の競技と言っていいくらい。ボールの蹴り方が全然違う」と違いを強調。そして、「今年も優勝したいし、PRIDEの大会がもっと認知されればいいなと思います」と意気込みを述べた。

 Y.S.C.C.横浜のOBでもある松田は、「砂の深さが違う」と会場による足の踏み込みの違いについても言及。「スコップとかトスなど(ビーチサッカー特有の)技術がやりやすい」と述べて、しらこばと水上公園やタチヒビーチの砂は「やりやすい」との感触を得ている旨を明かした。砂のコンディションでボールコントロールに差異が生じるほどに、ビーチサッカーの環境はデリケートなのだ。

10月の「The PRIDE BEACH GAMES」に向けて

▲ Y.S.C.C.横浜のOBでもあるレーヴェ横浜の松田康佑(4番)(写真撮影:Takuhei Minami)
 10月に開催される「THE PRIDE BEACH GAMES」には、多くの方々の来場を期待する。前述の松田は次のように述べている。

「自分も所属しているレーヴェ横浜が関与している大会なので、前回も優勝しましたし今回も優勝を目指すのもそうなんですが、大会自体が盛り上がるといいなと。(PRIDEでは)強いチームが集まって戦うので、観てるほうも楽しめると思いますし、楽しい大会にしたいですね。会場にいらっしゃるビーチサッカーが好きな人もそうですし、イベントに遊びに来る地域の人もたくさんいると思うので、まず高いレベルの試合を観てもらって(ビーチサッカーに)興味を持ってもらえるといいなと思います」

 このときのインタビューでも、ビーチサッカーについて「一回観るとハマる」と明言した松田は、次のようにビーチサッカーの魅力を語った。

(サッカーの場合は)90分と長いし、ボールがダラーッと回ってるところとかは素人の方だと楽しみ方が難しいと思うんですよね。ハイライトで十分というか。その点、ビーチサッカーはそのハイライトが続いているような。プレーも凝縮していて、(BGMで)音楽も流れていたりして、ロケーションも良いところが多いんで。ビーチスポーツの中でも(ビーチサッカーは)けっこう楽しいスポーツだと思うんですよね。ビーチバレーとか他の(ビーチ系の)スポーツもあるけど、(ビーチサッカーは)観てて楽しいと思います。
 試合内容が一方的になっちゃうと退屈になるかもしれませんけど、今度やるPRIDEなどのように強いチーム同士が戦う場合などは、日本代表クラスの選手もいっぱい来ますし、レベルの高い試合やビーチサッカーの楽しいところは観られると思いますので、たくさんの人に観てもらいたいですね」

▲ 正午に行われた試合では、東京ヴェルディBSのサポーターが横断幕を掲示して応援する熱の入れよう(写真撮影:Toshihiro Nishino)
 ビーチサッカーは、浜辺で夏にだけ開催されるスポーツに留まらず、環境さえ整えられていればどこででも楽しめる。サッカー以上にテクニックを必要とするアクロバティックな競技が、これからどのように大衆化するのか。ビーチサッカーの秘める魅力に限界はない。

(取材・構成・文:西野寿洋 - Goleador 編集長 -

◆ PRIDE BEACH GAMES 2023

男女それぞれ2チームが1つの群れとして集うビーチサッカー大会です。大会名の"PRIDE"は、「誇り」だけでなく、「群れ」を意味し、それぞれの選手、スタッフ、ファン、サポーター、家族、地域の人々の総力を表します。
この大会では、各群れの誇りがぶつかり合い、感動を生む真剣勝負が繰り広げられます。PRIDE BEACH GAMESはただの競技ではなく、参加する全ての人々に価値をもたらす体験です。私たちの「闘い」は、情熱と理解を深めるプロセスであり、その共有から生まれる感動をお届けします。(公式サイトより引用)

開催日:
2023年10月7〜8日
会場:
SALスポーツパーク横浜瀬谷 Google Map で見る
入場料:
500円 (小学生以下無料)(来場時に支払い/来場特典付)
出場チーム:
レーヴェ横浜、ラソアペーゴ北九州、ソーマプライア沖縄、JFAビーチサッカークリニック選抜(以上、男子)レーヴェ横浜FRAU、PRIDE UNITED、ラソアペーゴ北九州レディース、ソーマプライア沖縄レディース(以上、女子)
公式サイト:
THE PRIDE BEACH GAMES 2023(外部リンク)
主催:
THE PRIDE BEACH GAMES実行委員会
共催:
レーヴェ横浜
後援:
関東ビーチサッカー連盟、瀬谷区役所、(公財)横浜市スポーツ協会
協賛:
カルビー株式会社、花王株式会社、 DM三井製糖株式会社、株式会社ロッテ
協力:
TOPPAN株式会社、横浜リゾート&スポーツ専門学校、東京リゾート&スポーツ専門学校、神奈川県立瀬谷高等学校、瀬谷区商店街連合会、横浜市長屋門公園
2023.10.02

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