Selección Nacional de Costa Ricaコスタリカ代表

3日に発表されたコスタリカ代表のメンバーに、カルロス・マルティネスの名前があった。23歳の右サイドバックがワールドカップのメンバーにたどり着くまでには、知られざる苦労があった。

ニカラグア人の両親のもとに生まれたカルロス・マルティネスは、コスタリカで生を受けたこともあってニカラグアとコスタリカの二重国籍。移民ゆえかはさておき、幼少期は貧困だったと振り返る。

「物心ついた頃だから記憶は曖昧だけど、母はトルティーヤを作るために毎日午前2時に起床していた。そうまでして、僕ら子どもたちを育ててくれたんだ」

カルロス・マルティネスが23歳の今、コスタリカ代表としてワールドカップに出場できるかもしれない遠因に、家族のサポートは不可欠だったという。

「幼かった頃はトルティーヤ作りの手伝いもした。貧困から抜け出せない日々は続いたが、神と姉妹のおかげで徐々にうまく推移していったんだ。昔は家族で貧乏だったけれど、今はそこ（貧乏）から抜け出せた」

カルロス・マルティネスは、2021年のケガで長期間戦線を離脱していた過去がある。療養中は、自分が2022年のワールドカップ代表メンバーとして招集されるなどとは、夢にも思わなかったという。

「半年も戦列を離れていた頃は、（2022年のカタール大会には）出られるなんて想像もしていなかった。遠い夢だと思っていた」

それだけに、このたびルイス・フェルナンド・スアーレス監督からお声がかかったときの喜びはいかほどか。

カルロス・マルティネスがカタールで実現したいのは、現地で観戦する予定の家族を幸せにすることだ。